七人の刑事 1961年(昭和36年) ドラマ傑作選
警視庁捜査一課は、女性誘拐事件の通報を受ける。
通報したのは、千葉から上京してきた清二という青年だった。
聞けば、都会の不良青年たちによって恋人をさらわれたという。
刑事たちは、彼女を連れ去った車のナンバーから、不良青年たちは、
銀座にたむろしているという情報を得る。
やがて銀座の街角で、清二は、連れ去った野村という男と恋人が二人で
いるのを見つける。
ところが恋人のみどりは、銀座で銀ブラをして嬉しそうにしている。
千葉の漁師町で生まれ育った彼女は、都会に馴染んでしまっていたのだ。
やり場のない怒りを覚えた清二は、デパートの売り場でナイフを買う。
それは、恋人のみどりを連れ去った男を刺すためだった…。
警視庁捜査一課の刑事7人の活躍を描く刑事ドラマ。
刑事ものだが、社会性を追及したストーリーで、堀雄二、芦田伸介、
菅原謙二など、地味な出演者をそろえ、社会派ドラマともいわれた。
シリアスな刑事ものとして茶の間の人気を呼び、最高視聴率40%を記録。
1969年(昭和44年)まで8年間に渡り、全483話という長寿番組となった。
本作は、刑事ものの「古典」として、後年の数多くの刑事ドラマに影響を与えた。
低音の、ちょっともの悲しいハミングだけの主題歌も評判を呼んだ。
(制作)TBS(脚本)蟻川茂男、佐々木守、向田邦子
(配役)赤木係長(堀雄二)沢田部長刑事(芦田伸介)小西刑事(美川洋一郎)南刑事(佐藤英夫)
中島刑事(城所英夫)杉山刑事(菅原謙二)久保田刑事(天田俊明)清二(寺田農)みどり(吉田日出子)