大忠臣蔵 1989年(昭和64年) ドラマ傑作選
元禄十四年徳川五代将軍綱吉の時代。
赤穂城主・浅野内匠頭(近藤正臣)は、勅使下向に際し、接待役を命じられる。
だが、江戸入りした内匠頭は、指南役の吉良上野介(芦田伸介)と性格が合わぬばかりか、
賄賂を贈らなかった為に、数々の嫌がらせをされ、遂に怒りが爆発、
江戸城松の廊下で吉良に斬りかかった。時に元禄十四年三月十四日のことである。
内匠頭は切腹、家は断絶との悲報が、赤穂の城代家老・大石内蔵助(松本幸四郎)の許に届く。
吉良はお咎めなしという裁きは片手落ちとして、内蔵助は、家臣らと密かに仇討ちを誓う。
1989年(昭和64年)1月2日、テレビ東京開局25周年記念特別番組「12時間超ワイドドラマ」全6部10話。
森村誠一の原作で、松の廊下から討ち入りまでをじっくり描くが、特に討ち入りシーンは40分間にわたる。
松本幸四郎が大石内蔵助に扮するほか、岡本富士太(堀部安兵衛)、森田健作(高田郡兵衛)、時代劇は
初出演の渡辺裕之(不破数右衛門)らが浪士に扮している。
吉良家の用人には、河原崎建三(清水一学)、宅麻伸(小林平八郎)、村上弘明(山吉新八郎)らが扮し、
いずれも吉良家随一の剣客として、赤穂浪士相手に華々しい奮戦振りを披露している。
また、芦田伸介演じる吉良上野介は、四十七士の前で、潔く切腹して果てるなど、見苦しく振る舞うことなく、
最後まで高家筆頭の矜持を示して出色であった。
(制作)テレビ東京、松竹(原作)森村誠一(脚本)保利吉紀、吉田剛、田上雄
第一部 「刃傷・松の廊下」第二部 「風雲赤穂城」第三部 「浪士の危機」
第四部 「吉良の逆襲」第五部 「いのち雪に散る」第六部 「討ち入り」
(配役)大石内蔵助(九代目松本幸四郎)大石理玖(岩下志麻)浅野内匠頭(近藤正臣)瑤泉院/阿久里(松坂慶子)
大石主税(七代目市川染五郎)松平綱豊(中村吉右衛門)堀部安兵衛(岡本富士太)高田郡兵衛(森田健作)
不破数右衛門(渡辺裕之)お軽(坂口良子)畳屋政吉(五木ひろし)大野九郎兵衛(藤田まこと)
清水一学(河原崎建三)小林平八郎(宅麻伸)山吉新八郎(村上弘明)吉良上野介(芦田伸介)