銀座わが町 1973年(昭和48年) ドラマ傑作選

東京・銀座にある天ぷら屋の老舗「江戸春」の隠居・春吉(宇野重吉)は、ある朝、
開店を待ち構えていたような気配の娘に声をかけられた。
娘は、春吉の幼な友達・正八の孫娘・銀子(島田陽子)と名乗った。
話を聞くと、たった一人の身内だった祖父が亡くなり、長崎から春吉をたよって
上京してきたという。
正八からの依頼状を読んだ春吉は、とりあえず銀子をあずかることにした。
ところが、銀子が同じ手紙を、やはり正八の幼な友達のレストラン「ぎんざ亭」の
隠居・松代(北林谷栄)にも渡していたので事が面倒になった。
なにしろ、「江戸春」と「ぎんざ亭」は、慶応四年の戊辰戦争以来、犬猿の間柄。
銀子が「江戸春」に住み込むことを聞くやいなや、松代は、当主の王介(フランキー堺)
ともども「江戸春」へ乗り込んで来るのだった。
銀座を舞台に、何かにつけて張り合う天ぷら屋「江戸春」とレストラン「ぎんざ亭」
ドラマは、この二軒の老舗を軸に、新旧世代を対照させながら、涙と笑いとスリルを
織り込んで描いていく。
なお当時、ワイドショーの司会などで活躍していた黒柳徹子がレギュラー出演している。
黒柳は「江戸春」の先代主人に勘当されていた跳ね返りの娘・八重という役どころ。
その八重がちょうど、銀子の引き取りの件で、両家がすったもんだの大騒ぎをしている
ところへ、ひょっこり戻って来る。そして、銀子が一か月交代で両家に居候するという
妙案を出して、双方の対立をうまくまとめるのだった。
さて、対立と反目があれば、やがて和解と歩み寄りも生まれる。
いがみあっていた当主同士の中村玉緒とフランキー堺が、ひょんなことから恋愛関係になる。
それに続いて、江戸春の長男の原田大二郎と島田陽子の二人が婚約、さらに板前の藤岡琢也と
仲居の森光子も恋仲になるなど、次々とカップルが誕生するのが本作の特色だ。
さてさて、それでは黒柳徹子演じるハイミス・八重のお相手は(?)
(制作)NHK(脚本)小野田勇
(主題歌)芹洋子「朝はもう朝じゃない」(作詞作曲:小川寛興)
(配役)篠宮雪〈江戸春の女将〉(中村玉緒)義父・篠宮春吉〈江戸春の先代〉(宇野重吉)
長女・かおる(海老名美どり)次女・ひかる(鮎川由美)三女・八重(黒柳徹子)板前・富三(藤岡琢也)
仲居・三津江(森光子)溝口銀子(島田陽子)国分王介〈ぎんざ亭の当主〉(フランキー堺)
母・松代(北林谷栄)長男・伸介(原田大二郎)次男・恭介(小倉一郎)三男・賢介(相吉賢一)
