ごくせん3 2008年(平成20年) ドラマ傑作選
久美子(仲間由紀恵)は、ヤクザ集団・大江戸一家の一人娘である。
だが、ヤクザを継ぐ気はない。
小さい頃から教師になるのが夢だったため、教師の資格を取得した。
一方、赤銅学院高校では、手のつけられないワルばかりが集まった3年D組に手を焼いていた。
教頭の猿渡(生瀬勝久)は、久美子に、この不良クラスをまとめるよう依頼する。
「ごくせん」は、熱血女教師・山口久美子と生徒たちの交流を描く学園青春ドラマ。
生徒に「ヤンクミ」とあだ名で呼ばれる彼女の夢は「生徒と心の汗を流す」ことだ。
任侠一家の一人娘として育った彼女は義理人情に厚く、どんな生徒とでも、腹を割って
話せばわかり合えると信じている。
担任の生徒が暴力事件を起こそうと、警察沙汰になろうと、生徒は悪くないことを
一分たりとも疑わない。
彼女が生徒たちに認められたのは、教師としてではなく「仲間」としてだった。
人生の先輩でも、教育者でもない。生徒と同じ目線で向き合い、語り、見守る。
そして、弱い者いじめをしない、人を裏切らないといったシンプルなメッセージ
だけを一生懸命に伝えるのだ。
不良の巣窟であった3年D組の生徒たちは、まっすぐぶつかってくる久美子を見るうちに、
次第に彼女の言葉を受けて自分を見つめ直すようになるのだった。
こうした生徒たちの葛藤と成長も見どころになっている。
本作は、好評につきシリーズ化され、生徒役は若手俳優の登竜門と言われた。
学園ドラマでは、過去さまざまな型破りの教師が登場しているが、2011年にオリコンが調査した
「最高の教師ランキング」では、山口久美子が、3年B組の坂本金八に次いで2位を獲得した。
(3位は、GTOで反町隆史が演じた鬼塚英吉、4位は熱中時代で水谷豊が演じた北野広大)
(制作)日本テレビ(原作)森本梢子(脚本)江頭美智留
(配役)山口久美子(仲間由紀恵)猿渡五郎(生瀬勝久)黒田龍一郎(宇津井健)風間廉(三浦春馬)
赤城遼子(江波杏子)朝倉てつ(金子賢)