浮浪雲(はぐれぐも) 1978年(昭和53年) ドラマ傑作選


幕末の江戸、東海道の宿場町「品川宿」に「夢屋」という人足問屋がある。
そこの主人・雲(くも)は、妻・かめ(桃井かおり)、息子・新之助と暮らしている。
無類の酒好き女好きの雲(渡哲也)は、仕事そっちのけで遊んでばかり。
今日も夢屋の番頭・欲次郎(谷啓)に叱られ、街道の補修工事の人足代の徴収に赴くが、
勘定奉行の青島(犬塚弘)が一両をチョロまかしたのをマネて、自身も一両チョロまかす始末。
呆れ顔の新之助をよそに今日も雲は芸者遊びに精を出す。
そんな折、江戸に新選組が訪れた。沖田総司(三浦洋一)はこともあろうに夢屋を勤王派の
アジトと疑い、雲に接近しようとするが……。
「ビッグコミック」連載のジョージ秋山原作の劇画を、倉本聡が脚色した「時代劇ホームドラマ」
幕末の品川宿で人足稼業「夢屋」の頭・浮浪雲が主人公。
渡哲也演じる浮浪雲は、稼業は番頭(谷啓)にまかせっきり、女好きで遊び人の風来坊だが、
「自由人の哲学」を持っていて、周囲から慕われる妙な人物。
元は武士で、腕もたつが、ニヒルにそれを隠し、遊び人に徹する。
ナンセンスなおかしさの中にも、ビジネス戦士、会社人間がはびこる現代社会に対する風刺と
妻のかめや長男の新之助たちとのやりとりを通じて、家族・父子の絆とは何かを考えさせる
社会性で人気を集めた。
(制作)ANB、石原プロ(原作)ジョージ秋山(脚本)倉本聡
(主題歌)宮前ユキ「ギブ・アップ!」(作詞:阿久悠、作曲:大野克夫)
(配役)浮浪雲(渡哲也)かめ(桃井かおり)新之助(伊藤洋一)欲次郎(谷啓)渋沢老人(笠智衆)
青田師範(柴俊夫)おちょう(岡田可愛)坂本龍馬(山崎努)沖田総司(三浦洋一)青島奉行(犬塚弘)
