岩崎宏美(いわさきひろみ)

1958年(昭和33年)11月12日東京生まれ。堀越高校卒。


1975年(昭和50年)日本テレビ「スター誕生」の決戦大会に小坂明子の「あなた」を歌い8社からのラブコールを受け、

ビクターから「二重唱」でデビュー。続く「ロマンス」が、豊かな声量と抜群の歌唱力で大ヒットを記録。


ゴールデンアロー最優秀新人賞、日本レコード大賞新人賞など各賞を総ナメにした。

以降「思秋期」「万華鏡」とヒットを連発、一躍トップ・シンガーの仲間入りを果たした。

1982年(昭和57年)「聖母たちのララバイ」がメガ・セールスを記録。

その可憐でありながらも力強い歌声で一世を風靡した国民的シンガーである。




          思秋期 (1977年)


足音もなく行き過ぎた 季節をひとり見送って
はらはら涙あふれる 私十八

無口だけれどあたたかい 心を持ったあのひとの
別れの言葉抱きしめ やがて十九に

心ゆれる秋になって 涙もろい私 青春はこわれもの 愛しても傷つき
青春は忘れもの 過ぎてから気がつく


ふとしたことではじめての くちづけをしたあのひとは
ごめんといったそれっきり 声もかけない

卒業式の前の日に 心を告げに来たひとは
私の悩む顔見て 肩をすぼめた

誰も彼も通り過ぎて 二度とここへ来ない  青春はこわれもの 愛しても傷つき
青春は忘れもの 過ぎてから気がつく


ひとりで紅茶のみながら 絵葉書なんか書いている
お元気ですかみなさん いつか逢いましょう

無邪気な春の語らいや はなやぐ夏のいたずらや
笑いころげたあれこれ 思う秋の日


作詞 阿久 悠 作曲 三木 たかし