かたぐるま   1979年(昭和54年)       ドラマ傑作選

直線上に配置





田代征一郎(加山雄三)は、家業のガラス工場「田代工芸」を継いで八年。

訳あって引き取った幼い子供二人も成長し、実の親としてなついている。


その日は「田代工芸」が横浜に開設されてから八周年のめでたい記念の日だった。

お祝いの支度に忙しい母の芳江(杉村春子)をかいがいしく手伝う事務員の康子(音無美紀子)。


同じ町内で食堂「ばらえ亭」を営む康子の両親の信平と花江(赤木春恵)もお祝いに駆けつけた。

集まった人々の目には、征一郎の二人の子供の世話をやく康子の姿が好ましく映るのだった。






母の芳江はこれを機に、店の手伝いをしている康子を、征一郎の嫁に迎えたいと思っている。

ところが思いがけないことに征一郎は、実は八年前にすでに結婚したと言い出すのだった。



親子、夫婦、隣人愛を通じて描かれるホームドラマ。だが従来のほのぼの一辺倒とは違い、
適当にサスペンスもあるシリアス仕立てのストーリー。


物語の軸は、加山雄三扮する子持ち中年男の純愛物語。逢うことも出来ないひとりの女を
八年間も愛し抜くと言う、心にしみるドラマとなっている。


ドラマのもう一つの要となるのは、長期ドラマ初出演の桜田淳子。主人公の加山が経営する
ガラス工芸店に、身元を隠して訳ありで住みこむ店員という役どころ。


本作は全26話、平均視聴率19.8%、最高視聴率23.2%という好視聴率を記録、1982年5月まで、
日テレの看板ドラマとして、加山雄三主演で全3シリーズが制作された。



(制作)NTV(日本テレビ)(脚本)ジェームス三木

(主題歌)シーガル「何故」(作詞:阿久悠、作曲:大野克夫 )

(配役)田代征一郎(加山雄三)田代芳江(杉村春子)田代光夫(坂上忍)田代令子(城山美佳子)

大熊康子(音無美紀子)大熊信平(佐野浅夫)大熊花江(赤木春恵)中岡弁護士(山岡久乃)

吉野志津(丘みつ子)吉野茂子(桜田淳子)吉野庄助(織本順吉)栗田三郎(柴田恭兵)


直線上に配置