検事 1961年(昭和36年) ドラマ傑作選
五人の新任検事が犯罪にいどみ社会悪と戦う姿を、ヒューマンなタッチで描き出した法廷ドラマ。
宇津井健が気鋭の検察官を、テレビ初主演ながら堂々と演じ、ともすれば暗くなりがちな内容を、
その魅力である清潔感と誠実さで中和させている。
この年、宇津井は所属先であった新東宝が倒産し、やむなくテレビドラマに活路を求めたのだった。
「法の番人も人間である」というテーマは当時では新鮮なもので、本作は瞬く間に視聴率30%を
超える人気番組となった。
だがその後、宇津井は大映に入社し、ついで大映の永田社長から宇津井の出演取りやめの通告があった。
宇津井が抜けた後の「検事」には、杉浦直樹が担当したが、まもなく番組は終了となってしまった。
(制作)フジテレビ(脚本)猪俣勝人
(主題歌)丘野美子「女検事の歌」(作詞:丘たかし、作曲:宇野誠一郎)
(配役)石丸謙二郎(宇津井健)柳沢新助(佐竹明夫)一之瀬検事(堀雄二)海野文子(小山明子)
西河原達也(園井啓介)山梨昭市(高津住男)大迫検事(川喜多雄二)検事正(河村弘二)