剣客商売 1998年(平成10年) ドラマ傑作選

秋山小兵衛(藤田まこと)は、江戸でその名を知られた無外流の達人だったが、今は道場を閉めて、
悠々自適の生活を送り、親子ほども歳の違うおはる(小林綾子)を妻にしている。
ある日、小兵衛はなじみの料亭で、老中・田沼意次(平幹二朗)と酒を酌み交わしていた。
ふと裏庭に出てみると、貧しい身なりの浪人(中村梅雀)が黙々と薪割りをしている。
聞けば、その浪人は鷲巣見平助といい、近所の人々に「先生」と呼ばれて親しまれているという。
小兵衛は、一言二言交わした平助の人柄の良さと剣の腕前に興味を抱く。
(剣客商売スペシャル 道場破り)
1972年(昭和47年)小説新潮に掲載された池波正太郎の時代小説のドラマ化。
人々に「大先生」と慕われ、剣の修羅場をくぐってきた秋山小兵衛(藤田まこと)は、40歳も
年下の娘・おはる(小林綾子)を女房にしている粋な老剣客である。
そして堅物の息子・大治郎(山口馬木也)と共に、鐘ヶ淵の住居で三人仲睦まじく暮らしている。
本作「剣客商売」は、いわば江戸時代のホームドラマだ。
真剣な立ち回りもあるが、焼きもち焼きのおはるに、小兵衛がやりこめられるなど、ユーモア
溢れる場面もあり、もちろん、池波作品に欠かせない料理の数々も登場する。
(制作)フジテレビ、松竹(原作)池波正太郎(脚本)金子成人
(配役)秋山小兵衛(藤田まこと)おはる(小林綾子)秋山大治郎(山口馬木也)佐々木三冬(寺島しのぶ)老中:田沼意次(平幹二朗)
四谷の弥七(三浦浩一)舟宿女将:おもと(梶芽衣子)鷲巣見平助(中村梅雀)おしの(星野真里)ナレーター(橋爪功)
