牟田刑事官事件ファイル 1983年(昭和58年) ドラマ傑作選
牟田一郎(小林桂樹)は、神奈川県警・山下署の刑事官である。
子供達は独立し、今は妻の明子(津島恵子)と二人暮らしだ。
あるとき、久しぶりに休暇を取った牟田は、妻の明子と一緒に別府へ向かう。
現地で、知り合いの建設会社社長・石田(矢崎滋)とその妻・麻子に迎えられる。
妻の明子は、別府で行われる講演会に、講師として出席することになっていたのだ。
ところが講演会の翌日、牟田は殺人事件に遭遇してしまう。
被害者は元刑事で、事件がらみのスキャンダルに巻き込まれ刑事を退職していた。
二日後、そのスキャンダルをスクープした雑誌記者が横浜で不審な死を遂げる。
熟年刑事官・牟田一郎が、深い洞察力と人情味で難事件に挑む異色の刑事ドラマ。
刑事官とは、刑事たちのサポートを主な任務とする警察官である。
だが、階級は警視であり、刑事官が事件捜査全般の指揮をとることもある。
本作は、ベテラン俳優・小林桂樹が、真面目一徹で堅物な刑事官を演じており、
彼の個性で、人間的な温かみを湛えた人情刑事ドラマに仕上がっている。
また牟田刑事官を陰で支える妻役・明子を、津島恵子が一貫して演じている。
本シリーズは、1983年に始まり、小林が出演不可能になる2007年(平成19年)
まで24年もの長きに渡って放映された。
(制作)テレビ朝日(ANB)(原作)石坂英太郎(脚本)柴英三郎
(配役)牟田一郎(小林桂樹)牟田明子(津島恵子)石田敬一(矢崎滋)石田麻子(高橋恵子)
石田さち(高橋かおり)小野雅也(遠藤憲一)井村浩(湯江健幸)吉村君恵(丸山ひでみ)
矢沢亜弓(藤田佳子)中谷警部補(米山善吉)山岸達三(久保田篤)