南極物語   1983年(昭和58年)     邦画名作選
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1958年(昭和33年)南極昭和基地での越冬隊の活動は、例年にない悪天候のため中止になる。

犬係の潮田(高倉健)と越智(渡瀬恒彦)の必死の要請も虚しく、越冬隊と行動を共にした
15匹のカラフト犬は置き去りとなってしまう。

極寒の地に餌もなく残された犬たちの運命は悲惨だった。ある犬は食物を取ろうとして
足をすべらせ、冷たい海に沈んでしまった。

犬たちは、一匹、一匹と次第に数を減らしてゆく。

一年後、再開された越冬隊に参加した潮田と越智は、生き残った兄弟犬タロとジロに再会する。



実話にもとづいたドラマ。送り込まれたカラフト犬は20匹、そのうち15匹を残して来たが、
越冬隊に対する非難の投書が殺到し、一年後にタロ、ジロが生存していたことがわかった
ときには、これは奇跡かと大反響となった。

犬たちが過酷な自然の中で、どのようにして生きのびたのか、結局は謎となっている。


撮影は当初、昭和基地でのロケを申請したが、学術施設を商業用映画に提供できないと断られ、
北極に昭和基地を再現した。

主演の高倉健が犬の面倒をみる地質学者を演じ、渡瀬恒彦、岡田英次、夏目雅子、荻野目慶子ら
豪華キャストが共演した。

公開直後からタロ・ジロブームが巻き起こり、また最近の映画では珍しく一家で見られるとあって
観客約800万人を動員し、配給収入58億円という当時の歴代映画史上最高記録を達成した。



 
 
 製作   フジテレビ  配給 東宝

  監督   蔵原惟繕

  配役    潮田暁 高倉健 堀込観測隊長 神山繁
      越智健二郎 渡瀬恒彦 岩切宗谷船長 山村聡
      小沢越冬隊長 岡田英次 北沢慶子 夏目雅子
      森島教授 日下武史 志村麻子 荻野目慶子

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