ねぎぼうずの唄 1974年(昭和49年) ドラマ傑作選


東京から二人の男が花沢村にやって来た。
一人は村の診療所に赴任して来た医師、北里英三郎(緒形拳)
英三郎はイガグリ頭で容姿がぱっとしない様子から、村人から「ねぎぼうず先生」
と呼ばれるようになる。
彼は、自分の父の代から続く診療所を守るハイミス看護婦・山中姫子(江利チエミ)
と共に、村人の世話に当たる。
もう一人は開発会社部長の田代(杉浦直樹)
この村にレジャーランドを造るという目的で、村は田代の話題で持ち切りになった。
しかし彼は実は詐欺師だという裏の一面があった。
過疎の村に、東京からやってきた診療所の医師と、開発をネタに一儲けをたくらむ男をめぐる涙と笑いの物語。
このワクでおなじみの「野菜シリーズ」の第5弾で、青々とした「ねぎ」のイメージにちなんで、これまでの
各作品の舞台であった都会を離れ、はじめて田舎、それも岩手県の山奥の村に場所を移したのが大きな特色。
この村に小さな診療所があって、ドラマはここを中心に展開する。
この診療所の若い医師を演じているのが緒形拳。そして診療所の看護婦に江利チエミ。
医師とともに、なんとなくウサン臭い、デベロッパーと称する男が舞い込んだり、欲望の絡み合いが
生まれたりして、村中はてんやわんや。
土地柄に似つかわしくないバーのママ(春川ますみ)、もと大地主(志村喬)、駐在さん(大坂志郎)など
様々な人間関係から、恋も生まれ、三角関係も発生し、また温かい人情も芽生えて、ドラマはバラエティ
豊かに展開してゆく。
「段々畑とかひなびた田舎の風景が見られ、土の匂いを感じてホッとした気持ちになれる」という視聴者の
声もあり、番組が目指した脱都会、田園志向のねらいは、一応成功しているようだ。
(制作)NET(脚本)窪田篤人
(主題歌)江利チエミ「ねぎぼうずの唄」(作詞:山上路夫、作曲:山下毅雄)
(配役)北里英三郎(緒形拳)山中姫子(江利チエミ)田代(杉浦直樹)桃子(春川ますみ)源之助(志村喬)
古田巡査(大坂志郎)古田由美子(松尾嘉代)源太郎(三浦友和)葉子(村地弘美)善兵衛(花沢徳衛)
