虹立つ丘 1938年(昭和13年)      邦画名作選

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高原ホテルで弥太八はポーターとして、妹のユリは売店の売り子として働いている。

ある日、近所の不二子と山へ登ったユリは崖から落ちてしまうが弥太八に助けられる。
ユリを見舞ったホテルの客の早川夫人は、ユリの持っている古ぼけた人形を見て驚く。

早川夫人は、ユリが大震災のときに生き別れになった一人娘の逸子であることを知る。
ユリは震災のときに弥太八一家に助けられたのだった。



劇作家・北条秀司の原作を大谷俊夫が映画化したもの。

北条秀司は、作家活動の傍ら、箱根登山鉄道の事業課長として、箱根強羅ホテルの建設を手掛けていた。

本作の撮影は、昭和13年7月に開業したばかりの強羅ホテルで行われた。建物は地下1階、地上4階建ての
鉄筋コンクリート構造で近代的なデザインであったが、老朽化が進み、平成10年に営業を停止している。

本作は、当時のホテルの様子や従業員として働く人々の生活ぶりをしのばせる貴重な映像となっている。

主演の岸井明は、巨漢の喜劇役者兼歌手として、当時人気を博していた俳優で、本作では震災孤児の高峰を
親代わりとして育てる兄という役回りだが、高峰秀子の愛称である「デコちゃん」の名付け親でもある。

二人はその後も名コンビとして「新篇丹下左膳」「銀座カンカン娘」など数多くの東宝作品で共演している。




 
  製作  東宝

  監督  大谷俊夫

  配役   弥太八 岸井明 早川氏 御橋公   不二子 神田千鶴子
      ユリ 高峰秀子 早川夫人 村瀬幸子  

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