おこりんぼ 1972年(昭和47年) ドラマ傑作選
田村看板店の主人・一平(藤岡琢也)は、息子の徹(小倉一郎)の大学入試を
明日にひかえて内心落ち着かない。
妻のまき(三条美紀)も、徹の受験準備にそわそわして、職人たちの夜食を
作るのを忘れてしまった。
そのため、一平が怒ってまきを平手打ちする。
いつもの横暴が災いし、娘のかおる(和泉雅子)やひろみ(吉沢京子)は、
事情も聞かず、まきに味方した。
面白くない一平は、お茶漬け屋のみよ子(野川由美子)を相手に酒でまぎらすのだった。
東京・五反田の看板屋を舞台に、大正生まれの短気で頑固な主人・一平と、昭和二けた生まれの
三人の子供、長女・かおる、長男・徹、次女・ひろみとの世代間対立をコミカルに描く。
系列としては、1968年「おやじ太鼓」に近く、根は善良だが、すぐ頭から湯気を立てて怒り出す
カミナリ親父の色彩が強くなっている。
毎回、軽快なテンポでドラマが進み、終わりは父親の情愛をじっくり描いて締めくくる。
類型的な作りだが、思わずホロリとさせられてしまう。
(制作)TBS、テレパック(脚本)窪田篤人
(配役)田村一平(藤岡琢也)田村まき(三条美紀)かおる(和泉雅子)徹(小倉一郎)ひろみ(吉沢京子)
章吉(なべおさみ)信一(小野寺昭)山岡(名古屋章)みよ子(野川由美子)ふさ(飯田蝶子)さつき(小橋玲子)