オランダおいね   1970年(昭和45年)       ドラマ傑作選

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長崎の開業医・二宮敬作(久米明)の養女いね(丘みつ子)は17歳の明るい娘。


しかしある日、自分がオランダ人との混血児だと知らされる。

いねは混血児でも、堂々と胸を張って生きていきたいと、長崎を離れる決心をする。


自分の本当の父・シーボルトのことを知ろうと、いねは江戸へ向かう。

その途上、いねはシーボルトの弟子だったという黒川静安(日下武史)に出会う。

黒川からシーボルトの偉大さを聞いたいねは、父への思慕に胸をふくらませるのだった。





幕末、日本に西洋医学をもたらしたシーボルトと長崎の遊女との間に生まれた

楠本いね(丘みつ子)の半生記。

いねが自らの出生の秘密を知ってから、数々の苦難を乗り越え、ついに日本最初の

女医(産婦人科)として成功し、再来日した父と対面するまでを描く。


主演の丘みつ子はこの時期、日活の清純派スターとして活躍していたが、映画界斜陽とともに、

アクション映画が主流となり、日活の女優はたいていヤクザの情婦役にされてしまった。


そこで彼女は、新たな活躍の場を求めて、TBS「オランダおいね」のオーディションに参加。

見事ヒロインを射止めた彼女は、テレビドラマに軸足を移し、新しいスタートを切った。


共演は、久米明、馬淵晴子、原保美、日下武史、秋野太作、安部徹のベテラン陣に加え、

オペラ歌手・藤原義江(当時72歳)がシーボルト役で出演するという異色作である。



(制作)TBS(脚本)横光晃

(配役)楠本いね(丘みつ子)二宮敬作(久米明)二宮良成(河原崎建三)二宮ちせ(徳永礼子)

楠本たき(馬淵晴子)伊東玄朴(原保美)黒川静安(日下武史)石井宗謙(安部徹)高野長英(北村和夫)

中山作之進(秋野太作)シーボルト(藤原義江)清水の長五郎(石立鉄男)ナレーター(奈良岡朋子)


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