(シルバーラブの日)

1948年(昭和23年)11月30日、歌人の川田順が短歌の弟子で27歳年下の大学教授夫人、鈴鹿俊子ととともに死を覚悟して家出。当時川田順は66歳。

3年前から続いていた教授夫人との恋の行く末を悲観しての行動だった。

このとき川田が詠んだ詩に「墓場に近き老いらくの恋は怖るる何もなし」という一節があり、この詩から「老いらくの恋」が一躍流行語となった。

その後ふたりはつれ戻されたものの、夫人は夫と離婚して翌年晴れて結婚、おだやかな晩年をおくったという。









 ドラマ 古都の恋歌   1997年(平成9年)       ドラマ傑作選

直線上に配置


   
   


内藤静枝(浅野ゆう子)は、ある講演会をきっかけに、歌人の永田(山崎努)と知り合う。


短歌を通じた師と弟子、親と子ほどの年齢の開きがある二人だが、やがて恋に落ちる。

その関係が、京大助教授である夫・武一(内藤剛志)、娘の桃代(松たか子)らに知られてしまう。



終戦前後の京都が舞台。妻であり、母である36歳の女性と、27歳年上の歌人との恋物語。

本作は、実話に基づいた作品で、作家の市川森一が実在した歌人の歌集と日記をもとに脚本化。


当時は「老いらくの恋」事件として、新聞紙上に華々しく報道され、大いに世上の話題となった。

市川は、このスキャンダラスな話を、短歌の世界に描くことで、雅やかに大人の世界を醸し出している。


浅野ゆう子と松たか子という人気女優が親子役で顔合わせするのも見どころのひとつとなっている。


1988年「抱きしめたい!」で「トレンディー女優」の地位を確立した浅野ゆう子だが、最近では

子持ちの役が多くなってきている。しかし、今回のように十八歳の娘をもつのは初めてという。


その娘役を演じる松たか子は、このドラマで初めてナレーションにも挑戦する。

舞台が京都ということで、東京出身の彼女は、京都弁のアクセントを大特訓したという。



(制作)MBS(毎日放送)(脚本)市川森一

(配役)内藤静枝(浅野ゆう子)内藤武一(内藤剛志)長女・桃代(松たか子)永田智彦(山崎努


直線上に配置