西部警察   1979年(昭和54年)       ドラマ傑作選

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米軍基地から装甲車が盗まれ、銀座に出現した。


現場に残された指紋から、犯人は、海外に逃亡していた殺人犯・日下だとわかった。

なぜ装甲車を盗んだのか、思案しながら現場に向かう西部警察署の大門刑事(渡哲也)


犯人の要求は「全国の犯罪者の釈放と、全警察活動の停止」であった。

だが、要求が無視されると、パトカーを踏み潰すなど無差別に暴れまくる装甲車。


大門たちは、装甲車の行く手にダイナマイトを仕掛け爆破を試みる。

だが、頑丈な装甲車の前には全く歯が立たなかった。





東京の西部警察署捜査課の大門部長刑事(渡哲也)の率いる大門軍団が、都会の凶悪犯罪
と対決する刑事アクションドラマ。


1980年代に一世を風靡したカルチャーのひとつとして、いわゆる「刑事ドラマ」がある。

1970年代までは「太陽にほえろ!」「特捜最前線」など、高度成長の歪みによる青少年の非行や、
貧困が原因による犯罪等、どちらかというと犯人の心情に寄り添うような描写が多かった。


だが、1979年に始まった本作「西部警察」から様相が一変する。

第1話、第2話の「無防備都市」前後篇では、銀座や国会議事堂前など都内で大ロケーションを敢行。


大型装甲車を駆使する犯人たちと、警視庁捜査課の大門圭介が率いる大門軍団との戦いが描かれ、
高層ビルに囲まれた都会の西部劇「コンクリート・ウエスタン」にふさわしい映像を送り出した。


激しいアクション、カーチェイス、爆発や、どこからどうみても全く同情の余地のない悪い犯人など
わかりやすい勧善懲悪なストーリーに、当時の大人も子供も大いに溜飲を下げることになった。


撮影中破壊した車両総数4680台・総火薬使用量4800kgなど巨費を投じて制作された本作は大ヒット、
平均視聴率15%を記録し、パート3まで5年間、全236話のロングランとなった。

また当時、映画作りに失敗して倒産寸前だった石原プロは、本作の成功によって無事借金を完済したという。
   

 
(制作)テレビ朝日(ANB)石原プロ(脚本)永原秀一

(配役)大門圭介(渡哲也)木暮謙三(石原裕次郎)松田猛(寺尾聰)源田浩史(苅谷俊介)巽総太郎(舘ひろし)
谷大作(藤岡重慶)二宮武士(庄司永建)兼子仁(五代高之)大門明子(古手川祐子)朝比奈(佐原健二)
日下(浜田晃)大河内(伊藤雄之助)



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