切腹    1962年 (昭和37年)      邦画名作選
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井伊家の屋敷に津雲半四郎と名乗る浪人が訪れ、庭先を借りての切腹を申し出た。

これは当時、生活に困った浪人たちの間で横行していたゆすりの手法であった。
そこで井伊家の家老は、しばらく前にも同じような申し出をした若い武士の話をする。

すると半四郎は、その若い武士は自分の娘婿であると告げる…。


本作は、滝口康彦の小説「異聞浪人記」を元に、小林正樹が演出・監督した作品である。
1963年、カンヌ映画祭に「ハラキリ」の題名で出品され、審査員特別賞を受賞している。

切腹を題材に、武家社会の虚飾と非人間性を描き、武士道のあり方を問い掛けるという構想であったが、
製作の意図とは逆に、外国の映画評では、古典的な悲劇美を表現した作品として高評価を得るに至った。

痛々しい切腹シーンを演じた石浜朗は、1951年、16歳で木下恵介監督「少年期」の主役に抜擢され、
「伊豆の踊子」(野村芳太郎監督)では美空ひばりと共演した。「切腹」は自身の代表作でもある。


  製作  松竹
  監督  小林正樹

  配役 津雲半四郎 仲代達矢 千々岩求女  石浜朗         矢崎隼人    中谷一郎 
  津雲美保 岩下志麻 井伊家家老 三国連太郎         川辺右馬介    青木義朗 
  千々岩陣内 稲葉義男 沢潟彦九郎 丹波哲郎              

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