新釈清水一角 浪人祭    1933年(昭和8年)      邦画名作選
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時は元禄十五年師走の十四日。亡君の仇を報ぜんため、吉良邸に討ち入りし赤穂浪士四十七名。

この時吉良の附人の一人、清水一角は、女の小袖を被りて浪士達を欺き、吉良邸中庭を走り抜ける。

土橋に来かゝる折、堀部安兵衛らに出合い、二刀を駆使して奮戦するも、遂に討たれて落命す。



赤穂浪士の討ち入りを、清水一角をはじめとする吉良の附人の側から描いた新解釈もの。


本作で阪妻演じる主人公・清水一角は、正しくは清水一学という名前の実在した人物で、
吉良家の附人の中では、小林平八郎と並ぶ剣の遣い手だったとされる。


橋の上で一角は、浪士達の繰り出す槍に二刀流で応戦し、華々しい奮戦振りを見せるのだが、
最後には赤穂浪士の槍を奪い、自ら自決して果てる。観客はその悲壮美に陶酔するのである。


小林平八郎もやはり、完全武装の浪士達に対して奮闘し、遂に討たれるのだが、文字通り
主君を守るために戦って散った彼らもまた、立派な忠臣達であったといえる。


なおタイトルの「浪人祭」は、討つ側の浪士、そして討たれる側の附人達の生死をかけた
「人生最大の祭り」という意味で表現されたものである。




 
 
 
  製作   阪妻プロ   配給  新興キネマ

  監督   東隆史

  配役    清水一角 阪東妻三郎 吉良上野介 児島三郎
      妹・秋江 桜木梅子 千坂兵部 堀川浪之助
      小林平八郎 阪東要二郎 大石内蔵助 嵐璃徳

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