武田信玄 1988年(昭和63年) ドラマ傑作選
戦国時代、戦国最強とうたわれた騎馬軍団を率い、巧みな領国統治でその名を天下にとどろかせた
武田信玄(中井貴一)の波乱の人生をダイナミックに描く。
信玄と、上杉謙信(柴田恭平)、織田信長(石橋凌)、今川義元(中村勘九郎)ら名だたる
戦国大名たちとの、権謀術数を絡めた激しい戦いが見どころ。
本作では、桶狭間の戦い(1560年)に信玄黒幕説を採用している。
信玄の家臣が今川義元軍に紛れて、桶狭間における今川軍本陣の場所を織田信長に知らせるなど、
武田側の暗躍により、今川義元は戦で討ち取られる形で謀殺されている。
また、川中島の戦い(1561年)では謙信が信玄の本営に斬り込み、一騎討ちで激突するシーンがある。
語り手は信玄の母・大井夫人を演じた若尾文子が務め、「今宵はここまでに致しとうござりまする」
という締めくくりの言葉がこの年の流行語大賞を受賞した。
平均視聴率39.2%、第2回放映の視聴率は49.2%と、大河ドラマ史上ナンバーワンを記録した。
ちなみに当時、信玄のお膝元である山梨県では皆大河ドラマを視聴するために自宅で待機していて、
毎週日曜夜の放送時間帯に外を出歩いている人はほとんどいなかったとか。
(制作)NHK(原作)新田次郎(脚本)田向正健
(配役)武田信玄(中井貴一)武田信虎(平幹二朗)大井夫人(若尾文子)三条の方(紺野美沙子)
湖衣姫(南野陽子)山本勘助(西田敏行)上杉謙信(柴田恭兵)織田信長(石橋凌)今川義元(中村勘九郎)