敵同志好き同志 1987年(昭和62年) ドラマ傑作選
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弁護士・並木映一(田村正和)は、妻を亡くし、男手一つで息子二人を育てている。
ある日、突然エレベーターが止まって密室に閉じ込められるというハプニングに遭遇。
事故はすぐに復旧したが、たまたま乗り合わせた女性と知り合いになる。
彼女は、浅井未知(志穂美悦子)といい、下町で虹の湯という銭湯を切り盛りしている。
並木が弁護士と知った彼女は、数日後、事務所に相談に訪れる。
聞けば、銭湯に立ち退き話が持ち上がり、業者と交渉してほしいとのこと。
二つ返事で引き受けた並木は、その後一緒に食事をして、彼女と親密になる。
翌日、並木が顧問弁護士を務める会社から、立ち退き案件の依頼が来る。
それは、なんと浅井未知の銭湯だった
一転、立ち退きを進めざるを得なくなった並木は、双方の板挟みとなり、頭を抱えてしまう。
銭湯の立ち退きをめぐって、主人公の弁護士と銭湯の跡取り娘の二人が対立するが、
次第にお互いを意識し始めるという下町人情ラブコメディ。
主人公・並木映一に扮する田村正和が、胡散臭い弁護士を演じている。
下町の銭湯の立ち退き交渉を頼まれ、立ち退きを拒むヒロインと攻防戦を展開する。
ヒロイン・浅井未知に扮する志穂美悦子は、立ち退きの為にやって来た弁護士に、
敵対心をあらわにする銭湯のおてんば娘という役どころ。
基本敵同志なのだが、時々好き同志が顔を出して、切ないラブシーンもあったりする。
主人公のおじ役に扮した中条静夫、同僚のイッセー尾形、またヒロインの祖父を演じた
松村達雄など、個性豊かな脇役陣の存在も際立っている。
また、オープニングで流れるオシャレで爽やかなテーマ曲「THIS IS MY TRUTH」も、
ドラマのイメージにマッチしていた。
(制作)日本テレビ(原作)(脚本)水谷龍二、遊川和彦
(主題歌)角松敏生「This Is My Truth」(作詞・作曲:角松敏生)
(配役)並木映一(田村正和)並木龍平(中条静夫)浅井未知(志穂美悦子)浅井哲生(柳葉敏郎)
浅井栄之助(松村達雄)山田純子(佳那晃子)大山正彦(イッセー尾形)白石佳子(水野久美)
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