となりのとなり 1974年(昭和49年) ドラマ傑作選


東京・上野の老舗のそば屋「つる鶴庵」の主人・仙助(小林桂樹)は、交通事故で大ケガをし、
信州のリハビリセンターに療養に行ったきり。
そのため、家の長男・今朝夫(前田吟)は、兄弟姉妹とともに懸命にそば屋商売を支えていた。
ところが、長期療養から帰ってきた仙助が、入院中にリハビリセンターで知り合った25歳も年下の
美容師・桜井しずか(大原麗子)と再婚したいと言い出したから一大騒動に…。
女房に先立たれて十数年、せっせと男手ひとつで四人の子供を育て上げた仙助は50歳。
ケガをして療養に行っていた土地で、こともあろうに自分の娘のような女性と親密になる。
ある日突然、この二回りも年の違う女性と再婚したいという話を聞かされて、子供たちは大混乱。
なにしろ、長男よりも若い女性が、自分たちの母親になるというのだから、どうにもヘンテコな
気分になるのもムリはない。
だが冷静に考えてみれば「いままであくせく働いてきた父親が、ようやく自分の第二の人生を
見出したワケだし」けっきょく一緒に暮らすことになった。
だがその結果、家族の間にさまざまな葛藤が生まれてしまうのだった。
本作は、この一風変わった組み合わせの夫婦を中心に、家族のぶつかり合い、絡み合いを通じて、
人間の生き方と、笑いと哀歓を描いていく下町人情ドラマとなっている。
(制作) NTV(日本テレビ)(脚本)松田暢子、松原敏春、隆慶一郎
(主題歌)リバティ・ベルス「幸せがほしい」(作詞:松本隆、作曲:樋口康雄)
(配役)亀田仙助(小林桂樹)桜井しずか(大原麗子)長男・今朝夫(前田吟)次男・守(渡辺篤史)
長女・治江(坂口良子)次女・淳子(桜田淳子)守の嫁・ミキ(小鹿ミキ)上野寛永次(伴淳三郎)
上野花子(横山道代)キヨ(津島恵子)前原(前川清)蝶子(ミヤコ蝶々)
