松平右近事件帳 1982年(昭和57年) ドラマ傑作選
藪太郎(里見浩太朗)は、長屋に診療所を開く心優しい町医者である。
貧しい人から金を取らず、食事抜きで往診に駆けつける姿が評判となり、
このところ大忙しの毎日だ。
ある日、神田祭の最中に、大奥勤めの女中・お光が何者かに殺害される。
お光の死に立ち合った藪太郎は、お光のお守り袋から御禁制の阿片を発見。
不審を抱いた藪太郎は、隠された真実を暴くため、密かに調査を開始する。
将軍家ゆかりの松平右近が、長屋住まいの町医者・藪太郎に身を変え、悪を成敗する痛快時代劇。
右近の右腕は、老中・青山下野守(芦田伸介)の配下で、行商を営む清太郎(松山英太郎)。
同じく老中の配下で、髪結いを稼業とするくノ一のおさよ(水沢アキ)。
おさよは、同じ長屋に住み、探索だけでなく、右近の診療にも協力している。
見どころは、葵の紋の付いた着物で登場し、身分を明かして悪を斬るクライマックス。
里見の代名詞となった華麗かつ優雅な殺陣の立ち回りを、存分に堪能することができる。
その他、ナレーションの第一人者・芥川隆行による名調子と、多くのヒット曲を手がけた
作曲家・小谷充の、力強さと勇ましさに満ちたオープニング・テーマが印象に残る。
(制作)NTV、ユニオン映画、六本木オフィス(原作)郡順史(脚本)国弘威雄
(主題歌)オープニング・テーマ(作曲:小谷充)里見浩太朗「流れ坂」(作詞:東海林良、作曲:芳野恭郎)
(配役)松平右近(里見浩太朗)よろずや清太郎(松山英太郎)おさよ(水沢アキ)梅吉(渡辺篤史)
お銀(佐藤友美)青山下野守(芦田伸介)新八(佐野浅夫)弥生局(淡島千景)