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【第五課 第十九節】   小説読解


  「卖火柴的小女孩」  安徒生  

天冷极了,下着雪,慢慢地黑下来。
这是大年夜,一年的最后一夜。
在这又冷又黑的夜晚,有一个小女孩在街上走着,
没戴帽子,也没包头巾,赤着一双脚。

她出门的时候,是穿着鞋子的,
一双很大很大的拖鞋,是她妈妈的。
她穿马路的时候,忽然两驾马车飞快地奔过来,
她一慌,把拖鞋跑掉了。
有一只,她找来找去没找着,
另外一只让一个顽皮的男孩子拾去了,
他一边逃,一边说:“真好玩,这么大的拖鞋,可以给小娃娃当揺篮了。”

这一来,小女孩只好赤着脚走路了,一双小脚给冻得红一块,青一块。
她是个卖火柴的女孩,围裙里包着许多火柴,手里又拿着一扎。
可是这一整天,谁也没买过一根火柴,谁也没给过她一个铜板。
可怜的小女孩,又饿又冷,在街上走着,走着,雪花飘下来,落在她金黄色的头发上。
沿街的窗子射出亮光来,街上飘着烤鹅的香味。
啊,是大年夜了。
小女孩走着,走着,走到两栋房子之间的墙角里,在那儿坐了下来,身子缩成一团,两只脚蜷在一起。
这样,她觉得更冷了。
她不敢回家,没卖掉一根火柴,没赚到一个铜板,爸爸会打她的。
而且家里也冷得很,比这儿只多一个屋顶。
可不是,她家的房子四面的墙壁都裂了缝,几个很大旳裂缝用草呀破布呀堵上了,但是冷风还一个劲地往房子里灌。

小女孩的一双小手快冻僵了。
唉,她只要抽出一根火柴,往墙上一擦,擦着了,就可以暖和暖和小手了。
可是她不敢。火柴是卖钱的呀。
后来她实在冷得受不了,就抽出一根火柴来。
嘿,火柴擦着了,发出亮光来了!
她赶紧用小手罩着它。
它象一只小蜡烛,又暖和,又亮堂。多美丽的小火焰啊!
小女孩觉得自己坐在铜火炉旁边,铜火炉擦得亮铮铮,里面的火烧得多旺,多暖和。
唉,这是怎么了?
小女孩刚刚伸出一双小脚,想让小脚也暖和一下,火焰突然熄灭了。
她手里只拿着一根烧过的火柴棒儿。
她又擦了一根火柴,火柴擦着了,发出亮光来了!
那亮光照在墙上,那儿忽然变得透明了,好象一片薄薄的纱。

她从那儿往里面一瞧,看见房子里摆着许多东西:
桌子上铺着雪白的台布,上面摆着许多细巧的盘子,一只又大又肥的烤鹅,嗞嗞地冒着热气,背上插着刀呀,叉呀。
更奇怪的是,这只烤鹅呼啦一下从盘子里眺出来,眺在地上,一揺一摆,朝着这个穷苦的小女孩走来了。
这时候,火柴熄灭了,什么也看不见了。
小女孩面前,还是那堵又厚又冷的墙壁。

她再擦了一根火柴。
她看见自己坐在一棵美丽的圣诞树下面。
她家从来没有圣诞树,有钱的人家才有。
有一回,她走过一个很有钱的人家,透过玻璃门,见到过圣诞树。
这会儿她看见的圣诞树,可比那一棵大得多、美得多。
碧绿的树枝上点着几千只小蜡烛,还有许多彩色的图画,正朝着她眨眼睛呢。
她正想伸出手去,火柴就熄灭了。

她看见那些小蜡烛的亮光,越升越高,变成亮晶晶的星星。
忽然,一颗星星落了下来,在天空划出一条长长的火丝。
她在墙上划了一根火柴,这回,火柴把四面八方都照亮了。
就在这亮光中间,她的奶奶出现了。
唉,在这个世界上,只有奶奶疼她,可惜奶奶己经死了。
这会儿奶奶出现了,瞧她,跟以前一模一样,那么和蔼,那么亲热。
“奶奶 ”小女孩叫了起来,“您带我走吧!
我知道,火柴一灭,您就不见了。

像那暖和的铜火炉,美丽的烤鹅,幸福的圣诞树一样的不见了。”
于是,小女孩把剩下的火柴都擦着了,她想把奶奶留住啊!
这些火柴发出很亮很亮的光,照得比大白天还亮。
奶奶笑盈盈的,把小女孩抱了起来,搂在怀里。
小女孩觉得浑身都暖和起来,在奶奶的怀里,慢慢地合上眼皮,唾着了。
她再也不知道什么叫作寒冷,什么叫做饥饿,再也不发愁了。

第二天的早上,人们发现一个小女孩坐在墙角里,脸蛋儿通红,嘴角上 还挂着微笑呢。
她己经死了 -- 在大年夜冻死了。
新年的太阳升起来,照着她的尸体!
她坐在那儿,手里还拿着火柴 -- 好多己经烧过了。




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【注 釈】


安徒生】 ān tú shēng   アンデルセン(Hans Christian Andersen 1805~1875年)デンマークの詩人・童話作家。

貧しい靴屋の子として生まれる。篤志家の援助で大学に進み、卒業後、文学を志す。
1835年イタリア旅行で構想を得た長編小説「即興詩人」で作家としての地位を確立。同年最初の童話集を発表した。
以後毎年のように童話集を出して、150を超す童話を書き、童話作家として全世界に知られた。

簡明な叙述と豊かな空想、甘美な抒情と暖かいヒューマニズムを備えたその童話は、長く愛読されている。
主要な著作に「人魚姫」(1837年)「絵のない絵本」(1840年)「マッチ売りの少女」(1848年)など。


汉斯・克里斯汀・安徒生(Hans Christian Andersen 1805~1875年)丹麦作家、诗人。

其童话作品而闻名于世。著名的童话故事包括「冰雪女王」「拇指姑娘」「卖火柴的小女孩」「丑小鸭」和「国王的新衣」等。
他的作品被翻译为超过150种语言,成千上万册童话书在全球陆续发行出版。
他的童话故事还激发了大量电影、舞台剧、芭蕾舞剧及动画的创作。


卖火柴的小女孩】 mài huǒ chái de xiǎo nǚ hái  マッチ売りの少女。
大年夜】 dà nián yè     大晦日。除夜。
赤着脚】 chì zhe jiǎo  はだしのまま。
铜板】 tóng bǎn  銅貨。

缩成一团】 suō chéng yì tuán  体を丸めてちぢこまる。
蜷在一起】 quán zài yì qǐ  足を抱えてうずくまる。
往房子里灌】 wǎng fáng zi lǐ guàn  風が家の中に吹き込んでくる。
冻僵】 dòng jiāng  かじかむ。寒さで感覚を失う。

卖钱】 mài qián  売り物。(売って金に換える物)
亮铮铮】 liàng zhēng zhēng    きらきら光る。
薄纱】 báo shā  薄い絹の織物。

和蔼】 hé ǎi  穏やかな。優しい。
笑盈盈】 xiào yíng yíng     にこやかに微笑む。
尸体】 shī tǐ  死体。なきがら。




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【口語訳】


「マッチ売りの少女」    アンデルセン


雪がしんしんと舞うとても寒い日でした。あたりはもう暗くなりはじめています。
それは、一年の最後の日、大みそかの晩のことでした。

こんなに寒く、そんなに暗い町を、小さな女の子がひとり歩いていました。
帽子も頭巾もかぶっておらず、彼女は素足でした。

でも、家を出た時は、それでも靴を履いていたのです。
大きな大きな木靴で、それはお母さんが履いていた靴でした。

彼女が通りを横切った時、突然二頭の馬車が猛スピードで走って来ました。
そのはずみに木靴を失くしてしまったのです。

片方の木靴は見つかりませんでした。もう片方は、ひとりの男の子に拾われました
彼は駆け出しながら言いました。「こんな大きな靴なら、赤んぼのゆりかごに使えるさ。」


こうして女の子は、裸足で歩くしかありませんでした。
両足はとうにこごえて赤と青のまだらになっています。

女の子は道行く人にマッチを売っていました。
エプロンには、マッチがたくさん入っていました。手の中にもひと束かかえています。

でもその日は丸一日、誰もマッチを買ってくれませんでした。
誰一人、わずか一シリングの銅貨さえ、めぐんでくれる人はありませんでした。

お腹をへらし、寒さに震えながら、街を歩くようすは、痛々しく、本当に哀れでした。
彼女のブロンドの髪に、雪がちらちら降りかかります。


街中のどの窓にも明かりがまばゆく輝いていました。
ガチョウの焼き肉の匂いが漂っています。それもそのはず、大みそかの夜なのですから。

女の子は二軒の家の間の隅まで歩くと、そこに腰をおろし、小さい両足を引っ込めて、丸くうずくまりました。
それでも寒くてこごえるばかりでした。

家に帰る気にはなれませんでした。一本のマッチさえ売れず、一枚の銅貨さえ手にすることができなかったからです。
帰れば、お父さんにきっとぶたれるでしょう。

家の中だって、ここより屋根が一つ多いだけで、寒いのは同じでした。
壁はすきまだらけで、草やぼろ布でふさいでありましたが、それでも冷たい風がひゅうひゅう吹き込んでくるのです。


女の子の小さい両手はこごえてすっかり死んだようになっています。
ああ、マッチを一本だけ抜き出して、壁の上でこするだけで、手があたたまるのだ。

でもマッチは売り物ですし、彼女にはその勇気がありませんでした。
それでも寒くてたまらなくなって、ついにマッチを一本抜き出しました。

マッチに火がつき、燃え上がりました。彼女は慌てて手をかざします。
それはまるで小さいろうそくのように、あたたかく明るいほのおでした。

彼女は本当に、銅のストーブの前に坐っているような気がしました。
ストーブはきらきらと輝き、火は盛んに燃えて、とてもあたたかく感じられました。

女の子はすぐさまこごえた両足を伸ばして温まろうとしました。

あっ、どうしたのかしら? とたんに火は消えてしまいました。
女の子は、燃え残った一本のマッチを手にして、そこに坐っていたのです。


二本目のマッチを擦ります。マッチは燃え上がって、ほのおを発しました。

ほのおが壁を照らすと、なんと不思議、壁は一面のうすぎぬのように透きとおり、
部屋の中のものが見えるようになったのです!

そこから中を覗くと、家の中にはたくさんのものが並べられています。
机の上には真っ白なテーブル・クロス、その上には上等の皿や食器が置いてありました。

皿の上には、丸焼きのガチョウが、おいしそうにじゅうじゅう湯気を立てています。

さらに不思議なことに、そのガチョウが皿の上から跳び下りて、背なかにナイフとフォークを挿したまま、
よちよちと、そしてまっしぐらに、この貧しい女の子のほうに歩いてくるでありませんか!

この時、マッチの火は消えてしまいました。
彼女の目の前は、どっしりとした、つめたい壁が見えるだけでした。


女の子はまた一本のマッチを擦ります。
すると、彼女は、このうえなく美しいクリスマス・ツリーの下に坐っていました。

裕福な家でなければクリスマスツリーを見ることはできませんでした。
もちろん彼女は、自分の家で見たことは一度もありません。

でも今、目の前にあるその木は、以前、金持ちの家のガラスの窓ごしに見た木に比べて、
さらに大きく、ずっと美しかったのです。

その緑の枝の上で燃えている数千本のろうそくは、まるで色とりどりに彩色された
美しい絵のように、女の子に向ってキラキラとまばたきを繰り返しています。

女の子は思わず両手を伸ばします。けれどもマッチの火は消えてしまいました。

すると小さなろうそくの光たちは、みるみる上に上がり、ますます高くなって、
それらは夜空に輝く明るい星になりました。


突然、一粒の星が、天の上からとても長い尾をひいてスーッと落ちていきます。
女の子はもう一度、壁の上でマッチを擦ります。マッチのほのおは周囲を明るく照らしました。

そしてほのおの中から、なんと彼女のおばあちゃんが現れたのです。
ああ、この世でおばあちゃんだけが私をかわいがってくれた、でもおばあちゃんは死んでしまった。

でも今、ふたたびおばあちゃんに会えたのだ。
みてごらん、あの時と同じように、おばあちゃんは、なんと優しく、このうえもなく穏やかにほほえんでいる!

「ああ、おばあちゃん!」 女の子は叫びました。
「私をいっしょに連れていって! 私は知っています。このマッチが消えてしまうと、あなたも消えてしまうのよ!

あなたは、あの温かいストーブのように、あのとても香しいガチョウのように、
そしてあの美しいツリーのように、きっと見えなくなってしまうのだわ!」

女の子は急いで束になっていたマッチの残りを、すべて擦って、火をつけました。
おばあちゃんをしっかりと引きとめておきたかったからです。

マッチはたいそう光り輝き、真昼のように明るくなりました。
おばあちゃんはにっこり笑って、女の子を胸に抱きしめました。

女の子は全身があたたかくなって、おばあちゃんの胸の中でゆっくりと瞼を閉じました。
彼女はもう、寒さも、ひもじさもなく、そしてなんの心配もなくなったのです。


次の日の明け方、人びとは、女の子が家の隅っこにうずくまっているのを見つけました。
彼女の頬は真っ赤で、口元にはほほえみを浮かべています。

彼女はすでに死んでいました。―― 大みそかの夜にこごえてしまったのです。

新年の太陽が昇って、彼女の小さいなきがらを照らしました。
彼女はそこにうずくまり、手の中には、燃え尽きたマッチの束を握ったままでした。