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【第五課 第二十七節】   小説読解


  「鞋匠与市长」(一)    赵本夫    


鞋匠在这个巷口补鞋已有四十多年了。
刚来时留个小平头,大家叫他小鞋匠,现在满脸皱纹,大家叫他老鞋匠了。

在几十年的时间里,不论春夏秋冬、风霜雨雪,鞋匠几乎没有一天不坐在这个巷口,晚上睡觉前,老鞋匠还在路灯下忙碌。
晨起早练或者拿牛奶,出门往巷口看,老鞋匠肯定已坐在那里了,感觉他头天晚上就没有回去过。
巷子里的人都和老鞋匠熟,家家户户都找他补过鞋。


大家上下班经过巷口,总要和老鞋匠打个招呼。
一些离退休的老人没事也常来这里坐一会儿,看看街景,打打牌,扯些闲篇,或者骂骂什么人。
话题自然很广泛。老鞋匠很少插话。他不是那种健谈的人,只是低了头听。他手里永远在忙着。

忽然起了一阵风,飞起一些树叶。有人猛省似的问老鞋匠,说鞋匠你找到三口井没有?
大家愣了愣,哄地笑了。
老鞋匠吃惊地抬起头,意思说你们还记得这件事呀,就有些窘,说我还没顾上去找。
那人说都三十多年了,还没顾上,我看你也是扯淡。
老鞋匠就低了头缝鞋,讷讷说,我总归要去找的。

大家看出老鞋匠有些不高兴了,好像刚才的话伤了他。
有人打圆场说,干脆让市长帮你打听打听算了,市长熟人多,见识广,你一个人哪里去找?
老鞋匠说这事和市长没关系,这是我自己的事,我总归要去找的。气氛有点僵,这事再说下去就像揭人家短了。
大家又哈哈几句,也就讪讪散去。


但没人相信他真的会去找那个叫三口井的鬼地方。
老鞋匠说这话都三十多年了,至今还没动身,就说明他只是嘴硬,说过的话不好收回罢了。

其实巷子里的人还是不了解老鞋匠。
老鞋匠并没有打消寻找三口井的念头。他只是有些后悔,不该把这件事告诉别人。
当初为什么要告诉别人呢?
有时候一个秘密只能属于自己,说出去别人也不懂,只会被人嘲笑。
这事说起来的确有些荒唐。

很多年前的一个黄昏,鞋匠正在低头补鞋,突然刮来一股风,一张小纸片飞旋着飘来,啪地贴在他额头上。
后来的事就从这里开始了。
当时他眯起眼拿下纸片,正要随手抛掉,却发现小纸片上有几个字,就不经意地看了一眼,“三口井一号”。
鞋匠那会儿正好口渴,看到这几个字就笑了,好像那是一桶清凉的水。
他犹豫了一下就没有扔,把纸片放到面前的百宝箱里。
当时没有多想,收工时差不多都把它忘了。
可是第二天上工时又看见了它,也是脑子闲着无聊,就一边修鞋,一边打量那张小纸片。
他不知道“三口井一号”是什么意思,想来想去可能是个地名。

但这个城市没有叫三口井的地方,附近郊县也没有,说明这个地方很远。
那么三口井在什么地方,是在另一座城市,还是在一座县城或者一个小镇上?
为什么叫三口井?
是因为历史上那地方有过三口井吗?
如果是,三口井现在还有吗?
三口井是什么人凿出来的?
为什么要凿三口井?
还有,什么人写了这张小纸条?
是男人还是女人?
是写给别人的,还是别人写给自己的?
这张小纸条是从哪里飘来的?
是从这个城市的某个角落还是一个遥远的地方?

这张小纸条是被扔掉的还是不小心丢落的,会不会因为它的失落而耽误什么事情?
……总之在后来的日子里,鞋匠没事就琢磨这张小纸片,它激发了他无尽的想象力。
他发现这张小小的纸片具有无限想象的空间,就像一个永远不能破解的谜。
从此小纸片成了鞋匠生活的一个重要部分,使他原本呆板的生活充满了乐趣。

鞋匠常常被自己感动,感动于自己对三口井一个个新奇的猜想。
他发现自己除了修补破鞋,还有这等本事。
每有一个新的猜想,他都会高兴半天。

小纸片伴随着他在巷口修鞋,伴随着他深夜回家,伴随着他入梦。
鞋匠成了一个想象的大师。
他越来越相信,三口井一号和他是有缘的,不然怎么会随风飘到自己面前呢。
这事有点神秘。他想他应当去寻找那个地方,去看看那个地方。
鞋匠常听人说起这个城市的许多风景,说起各地的名山大川,可他都没有兴趣。
他只对三口井一号这个地方感兴趣,这个地方是属于他的,他必须找到它。
这个念头日复一日的强烈。
终于有一天,他把自己的秘密告诉了别人。
这个奇怪的念头已经搅得他日夜不安,不说出来会非常难受。

那天第一次向别人说起这件事时,鞋匠激动得满脸通红,他希望别人分享他的快乐。
可他看到的却是惊讶的表情和嘲弄的大笑。
他们一致认为鞋匠走火入魔了,一天到晚低头瞎寻思弄出病来了。
有人说鞋匠你赶紧去找,那地方说不定有狗头金;有人说那里可能有个骚娘们在等着你。
大家把纸条拿过来,嘻嘻哈哈研究,胡乱猜测一番,完全没个正经相。
鞋匠窘在那里,他没想到大伙会这样,当时就后悔了。
他知道他们并没恶意,可是他们不懂。鞋匠把纸条要回来,说我总归会去的。

这件事说过去就算了,巷子里没谁把它当回事,只是在几十年间,偶尔还会有人提起,
也就是开个玩笑,但这并没有影响大家的关系。
鞋匠是个厚道人,巷子里居民把他当成自己人。
巷子里姑娘晚上外出归来,远远看到鞋匠,心里就安定了,走近黑黑的巷子也不再害怕。
有时居民也向鞋匠讨几枚钉子,借把锤子,老鞋匠从不拒绝。
他的修鞋筐是个百宝箱,各种钉子、钳子、剪刀、鞋刀、锤子,什么都有,甚至还有个打气筒。

他不修车,但备了一个打气筒,大家可以免费使用。鞋匠有人缘,活儿也干得好,面前永远摆着修不完的鞋子。
有等着穿鞋的,坐在小凳子上等一会儿。
不等着穿的,拿来丢在鞋摊上,该干啥还干啥去,约个时间再来取。
当天修不完的鞋子,鞋匠晚上用小推车推回去,第二天又推回来接着修。
大家不急,鞋匠也不急。
时光就在这不急不忙中年年流逝,好像谁也没觉得,只看到鞋匠的头发渐渐花白了。

市长也是这里的常客,当然不是为了修鞋子,市长的鞋子几乎都是新的,
他不能穿一双破鞋或修过的鞋子接待外宾、出席会议,那会有损于这个城市的形象。
市长大多是傍晚的时候来。
多半是成功地推辞了一次宴请,悄悄跑到小吃摊上吃一碗馄饨,然后到老鞋匠这里坐一会儿。




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【注 釈】

【鞋匠与市长】 xié jiàng yǔ shì zhǎng    靴屋と市長

1998年に出版された「趙本夫文集」に収録された短編小説。
四十年間、街の路地でひたすら靴を修理しつづける一人の靴職人。
彼は靴を直しながら、路地裏育ちで幼なじみの市長が刑期を終えて出所するのを待っていた。
市長は収賄の罪に問われ服役しているのだ。
夢を抱いて生きる靴職人と市長との絆、そして路地の人々との温かい交流を描いた一篇。


【赵本夫】 zhào běn fū    趙本夫(ちょう ほんふ 1947~)作家。江蘇省豊県出身。

高校卒業後、農業に従事しつつ、地方の放送局、県の宣伝部で編集などを行う。
1981年、処女作「驢馬を売る」を発表し、全国優秀短編小説賞を受賞。
1985年江蘇省作家協会に入会し、専業作家となる。1988年、南京大学を卒業。
代表作に小説「走出藍水河」「天下無賊」「靴屋と市長」「絶唱」「天地月亮地」などがある。


【鞋匠】 xié jiàng  靴職人
【闲篇】 xián piān  世間話
【猛省】 měng xǐng  はっと気がつく
【窘】 jiǒng  きまりが悪い

【扯淡】 chě dàn  でたらめを言う。
【打圆场】 dǎ yuán chǎng  丸くおさめる
【揭人家短】 jiē rén jiā duǎn  人の欠点をあげつらう
【讪讪】 shàn shàn  きまりが悪そうに

【鬼地方】 guǐ dì fang  訳のわからない場所
【荒唐】 huāng táng  でたらめだ
【不经意地】 bù jīng yì dì  注意もせず、ふと
【百宝箱】 bǎi bǎo xiāng  道具箱

【破解】 pò jiě  解き明かす
【呆板】 dāi bǎn  単調で面白みのない
【这等】 zhè děng  こういった
【走火入魔】 zǒu huǒ rù mó  病みつきになる

【狗头金】 gǒu tóu jīn  大きな金塊
【骚娘们】 sǎo niáng mén  いかがわしい女たち
【骚】 sǎo  ふしだらな
【正经相】 zhèng jīng xiāng  まじめな態度

【当回事】 dāng huí shì  重視すべきこと
【厚道人】 hòu dào rén  温厚な人
【打气筒】 dǎ qì tǒng  空気入れ
【人缘】 rén yuán  人づきあい

【花白】 huā bái  白髪まじり
【宴请】 yàn qǐng  宴席に招待する
【前呼后拥】 qián hū hòu yōng  取り巻きに囲まれる

【官话】 guān huà  外交辞令
【鸡毛蒜皮】 jī máo suàn pí  とるにたらないこと
【有感情】 yǒu gǎn qíng  好意を持つ




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【口語訳】


「靴屋と市長」(一)   趙本夫


その靴職人がこの路地の入り口で靴を直しはじめてから四十年以上になる。
最初は角刈りの靴屋さんと呼ばれていたが、今では皺だらけの靴屋さんと呼ばれていた。

数十年の年月の中で、春夏秋冬、風霜雨雪を問わず、靴職人はほとんど一日も欠かさず、この路地の入り口に座っている。
夜が更けて人々が寝静まるころになっても、老靴職人はまだ街灯の下で忙しく立ち働いていた。

朝、ジョギングをしたり、牛乳を配ったりする人が路地を覗いてみる。
すると靴職人は必ずそこに座っていて、まるで前の晩から家に帰っていないようだ。


路地に住む人々は皆、この老靴職人と親しい。どの家もすべて、この靴職人に靴の手入れをしてもらっているのだ。
通勤時に路地の入り口を通るときは、必ず靴職人に挨拶をする。

定年退職した老人たちは、用事もなくここに来る。
そして、街の景色を見たり、トランプをしたり、世間話をしたり、誰かの悪口を言ったりする。

話題はおのずと広がっていく。老靴職人はめったに口を挟まない。彼はあまりおしゃべりな人ではない。
ただうつむいて聞いているだけだ。だが彼の手は、いつも忙しげに動いている。


突然一陣の風が起きて、いくつかの木の葉を飛ばした。
ある人が急に思い出したかのように老靴屋に尋ねる。おやじさんは、もう「三つの井戸」を見つけたかい?

皆は一瞬きょとんとしたが、すぐにどっと笑った。
老靴屋は驚いたように顔を上げた。お前さんたちはまだこの事を覚えているのか、と言いたげだった。

そして、ちょっときまり悪げに、わしはまだ探していないと言った。
その人はまたこう言った。もう三十年も経っているのに、まだ探そうとしないのかい、うそじゃなかろうね?

老靴屋はうつむいて靴を縫っていたが、わしはいずれ探しに行こうと思ってる、と口ごもりながら言った。
皆は靴職人が少し不機嫌になったのを見て、どうもこの話は、彼を傷つけてしまったかも知れないと思った。


ある人がとりなして言った。いっそ市長に頼んで探してもらえばいいじゃないか?
市長は知り合いが多くて、見識が広い、あなた一人では、探しようがないでしょうに。

すると老靴屋が言った。市長には関係ない、これは自分のことだ、わしはいずれ一人で探しに行くのだ。

その場の雰囲気が少し気まずくなってしまった。このまま話を続けていると、口論めいた会話になりそうだった。
皆は二言三言、冗談めいたことを言うと、きまり悪げに退散していった。