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【第五課 第三十二節】 小説読解
金瓶梅 兰陵笑笑生
第一回 潘金莲嫌夫卖风月
按下武松,单表武大自从与兄弟分居之后,因时遭荒馑,搬移在清河县紫石街赁房居住。
人见他为人懦弱,模样猥衰,起了他个浑名,叫做三寸丁,谷树皮。
俗语言其身上粗躁,头脸窄狭故也。
以此人见他这般软弱朴实,多欺负他。
武太并无生气,常时回避便了。
看官听说:世上惟有人心最歹,软的又欺,恶的又怕;太刚则拆,太柔则废。
古人有几句格言,说的好:
「柔软立身之本,刚强惹祸之胎;无争无竞是贤才,亏我些儿何碍?
青史几场春梦,红尘多少奇才,不须计较巧安排,守分而今见在。」
且说武大终日挑担子出去,街上卖炊饼度日,不幸把浑家故了,
丢下个女孩儿,年方十二岁,名唤迎儿。
爷儿两个过活,那消半年光景,又消拆了资本,移在大街坊,张大户家临街房居住,依旧做买卖。
张宅家下人,见他本分,常看顾他,照顾他炊饼;闲时在他铺中坐,武大无不奉承。
因此张宅家下人个个都欢喜,在大户面时,一力与他说方便。
因此大户连房钱也不问武大要。这大户家有万贯家财,百间房屋,年约六旬之上,身边寸男尺女皆无。
妈妈馀氏,主家严励,房中并无清秀使女。
一日,大户拍胸,叹了一口气。妈妈问道:「你田产丰盛,资财充足,闲中何故叹气?」
大户道:「我许大年纪,又无儿女,虽有家财,终何大用?」
妈妈道:「既然如此说,我教媒人替你买两个使女,早晚习学弹唱,服侍你便了。」
大户心中大喜,谢了妈妈。
过了几时,妈妈果然教媒人来,与大户买了两个使女,一个叫做潘金莲,一个唤做白玉莲。
这潘金莲却是南门外潘裁的女儿,排行六姐。因他自幼生得有些颜色,缠得一双好小脚儿,因此小名金莲。
父亲死了,做娘的因度日不过,从九岁卖在王招宣府里,习学弹唱,就会描眉画眼,傅粉施朱,
梳一个缠髻儿,著一件扣身衫子,做张做势,乔模乔样。
况他本性机变伶俐,不过十五,就会描鸾刺绣,品竹弹丝,又会一手琵琶。
后王招宣死了,潘妈妈争将出来,三十两银子,转卖与张大户家,与玉莲同时进门。
大户家习学弹唱,金莲学琵琶,玉莲学筝。玉莲亦年方二八,乃是乐户人家女子,生得白净,小字玉莲,这两个同房歇卧。
主家婆馀氏,初是甚是抬举二人,不曾上锅排备洒扫,与他金银首饰,妆束身子。
后日不料白玉莲死了,止落下金莲一人,长成一十八岁,出落的脸衬桃花,眉湾新月,尤细尤湾;张大户每要收他,
只怕主家婆利害,不得手。
一日,主家婆邻家赴席不在,大户暗把金莲唤至房中,遂收用了。正是:
「美玉无瑕,一朝损坏; 珍珠何日,再得完全?」
大户自从收用金莲之后,不觉身上添了四五件病症,端的那五件:
第一、腰便添疼,第二、眼便添泪,第三、耳便添聋,第四、鼻便添涕,第五、尿便添滴。
还有一桩儿不可说。白日间只是打盹,到晚来喷嚏也无数。
后主家婆颇知其事,与大户嚷骂了数日,将金莲甚是苦打。大户知不容此女,却赌气倒陪房奁,要寻嫁得一个相应的人家。
大户家下人,都说:「武大忠厚,见无妻小,又住著宅内房儿,堪可与他。」
这大户早晚还要看觑此女,因此不要武大一文钱,白白的嫁与他为妻。
这武大自从娶的金莲来家,大户甚是看顾他。若武大没本钱做炊饼,大户私与银伍两,与他做本钱。
武大若挑担儿出去,大户候无人,便踅入房中,与金莲厮会;武大虽一时撞见,亦不敢声言。
朝来暮往,如此也有几时。
忽一日,大户得患阴寒病症,呜呼哀哉死了。
主家婆察知其事,怒令家童将金莲、武大实时赶出,不容在房子里住。
武大不觉又寻紫石街西王皇亲房子,赁内外两间居住,依旧卖炊饼。
原来金莲自从嫁武大,见他一味老实,人物猥衰,甚是憎嫌,常与他合气。
报怨大户:「普天世界断生了男子,何故将奴嫁与这样个货?每日牵著不走,打著倒腿的
,只是一味𠳹酒。著紧处,都是锥扎也不动。
奴端的那世里悔气,却嫁了他?是好苦也!」常无人处弹个山坡羊为证:
「想当初,姻缘错配,奴把他当男儿汉看觑。
不是奴自己夸奖,他乌鸦怎配鸾凰对?奴真金子埋在土里,他是块高号铜,怎与俺金色比?他本是块顽石,
有甚福抱著我羊脂玉体?好似粪土上长出灵芝。
奈何随他怎样,倒底奴心不美!听知,奴是块金砖,怎比泥土基?」
看官听说:但凡世上妇女,若自己有些颜色,所禀伶俐,配个好男子便罢了!
若是武大这般,虽好杀也未免有几分憎嫌。
自古佳人才子,相凑著的少,买金偏撞不著卖金的。
武大每日自挑炊饼担儿出去卖,到晚方归。
妇人在家,别无事干,一日三餐吃了饭,打扮光鲜,只在门前帘儿下站著。
常把眉目嘲人,双睛传意。
左右街坊,有几个奸诈浮浪子弟,睃见了武大这个老婆,打扮油样,沾风惹草。
被这干人在街上撒谜语,往来嘲戏。
唱叫:「这一块好羊肉,如何落在狗口里?」
人人自知武大是个懦弱之人,却不知他娶得这个婆娘在屋里,风流伶俐,诸般都好。
为头的一件,好偷汉子。有诗为证:
「金莲容貌更堪题, 笑蹙春山八字眉;
若遇风流清子弟, 等闲云雨便偷期。」
这妇人每日打发武大出门,只在帘子下磕瓜子儿。
一径把那一对小金莲做露出来,勾引的这伙人,日逐在门前弹胡博词叉儿难。
口里油似滑言语,无般不说出来。
因此武大在紫石街住不牢,又要往别处搬移,与老婆商议。
妇人道:「贼混沌,不晓事的!你赁人家房住,浅房浅屋,可知有小人罗躁!不如凑几两银子,
看相应的,典上他两间住,却也气概些,免受人欺负。
你是个男子汉,倒摆布不开,常交老娘受气!」
武大道:「我那里有钱典房?」
妇人道:「呸!浊才料!把奴的钗梳凑办了去,有何难处?过后有了,再治不迟。」
武大听了老婆这般说,当下凑了十数两银子,典得县门前楼上下两层,四间房屋居住。
第二层是楼,两个小小院落,甚是乾净。
武大自从搬到县西街上来,照旧卖炊饼。一日,街上走过,见数队缨枪,锣鼓喧天,
花红软轿,簇拥著一个人,却是他嫡亲兄弟武松。
因在景阳岗打死了大虫,知县相公抬举他,新升做了巡捕都头。
街上里老人等作贺他,送他下处去。却被武大撞见,一手扯住,叫道:
「兄弟,你今日做了都头,怎不看顾我?」
武松回头,见是哥哥。二人相合。
兄弟大喜,一面邀请家中,让至楼上坐。
房里唤出金莲来,与武松相见。
因说道:「前日景阳岗打死了大虫的,便是你小叔,今新充了都头,是我一母同胞兄弟。」
那妇人叉手向前,便道:「叔叔万福!」武松施礼,倒身下拜。
妇人扶住武松道:「叔叔请起,折杀奴家!」
武松道:「嫂嫂受礼!」两个相让了一回,都平磕了头,起来。
少顷,小女迎儿,拿茶二人吃了。
武松见妇人十分妖娆,只把头来低著。
不多时,武大安排酒饭,管待武松。说话中间,武大下楼买酒菜去了。
丢下妇人独自在楼上陪武松坐的,看了武松身材凛凛,相貌堂堂,身上恰似有千百斤气力。
不然,如何打得那大虫?
心里寻思道:「一母所生的兄弟,又这般长大,人物壮健,奴若嫁得这个,胡乱也罢了!
你看我家那身不满尺的丁树,三分似人,七分似鬼。
奴那世里遭瘟?
直到如今!据看武松,又好气力,何不交他搬来我家住?
谁想这段姻缘,却在这里!」那妇人一面脸上排下笑来,问道:
「叔叔,你如今在那里居住?每日饭食,谁人整理?」
武松道:「武二新充了都头,逐日答应上司,别处住不方便,胡乱在县前寻了个下处,
每日拨两个士兵服事做饭。」
妇人道:「叔叔何不搬来家里住,省的在县前士兵服事,做饭腌臜。
一家里住,早晚要些汤水吃时,也方便些。
就是奴家亲自安排与叔叔吃,也乾净。」
武松道:「深谢嫂嫂。」
妇人又道:「莫不别处有婶婶,可请来厮会也。」
武松道:「武二并不曾婚娶。」
妇人道:「叔叔青春多少?」
武松道:「虚度二十八岁。」
妇人道:「原来叔叔到长奴三岁。叔叔今番从那里来?」
武松道:「在沧洲住了一年有馀,只想哥哥在旧房居住,不想搬在这里!」
妇人道:「一言难尽。自从嫁得你哥哥,吃他忒善了,被人欺负;才得到这里。
若似叔叔这般雄壮,谁敢道个不是。」
武松道:「家兄从来本分,不似武松撒泼。」
妇人笑道:「怎的颠倒说?常言:『人无刚强,安身不牢。』奴家平生快性,看不上这样三打不回头,四打连身转的人。」
有诗为证。
诗曰
「叔嫂萍踪得偶逢,娇娆遍逞秀仪容。
私心便欲成欢会,暗把邪言钓武松。」
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【注 釈】
【金瓶梅】 jīn píng méi (きんぺいばい)
明代の長編小説。四大奇書の一つ。作者は笑笑生 (しょうしょうせい)。
薬商・西門慶(せいもんけい)が、富豪に成り上がって破滅するまでを描く全100話。
タイトルの「金瓶梅」は、主人公である西門慶と関係をもった潘金蓮、李瓶児、
春梅の名前から一文字ずつ取ったもの。
【武松】 wǔ sōng (ぶしょう) 武大の弟。素手で人食い虎を退治した豪傑。
【武大】 wǔ dà (ぶだい) 藩金蓮の先夫。蒸し餅売り。
【按下】àn xià (話題を他に転じる時に用いる)それはさておき
【单表】dān biǎo (別な話題をもち出す時に用いる)さてさて、一方
【猥衰】wěi shuāi 丑陋、狼狈不堪的样子。顔かたちが醜い
【三寸丁谷樹皮】sān cùn dīng gǔ shù pí 身材矮小、相貌丑陋。寸足らずの醜男
【粗躁】cū zào 粗矮。ちんちくりん
【潘金莲】 pān jīn lián (はんきんれん) 西門慶の第五夫人。もと仕立て屋の娘。
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【口語訳】
金瓶梅 蘭陵笑笑生
第一回 藩金蓮、夫を嫌って浮気する
虎を退治した武松のことはさておき、こちらは武松の兄である武大の話。
弟と別れた後、飢饉に遭ったので、清河県紫石街に家を借りて住んでいる。
彼は気が弱く、顔かたちも醜いので、あだ名は「寸足らずの醜男」だ。
体つきがちんちくりんで、顔もしなびているという意味である。
見るからに弱虫で、糞真面目なので、人にバカにされているのだ。
だが武大は、少しも腹を立てず、常に争いを避けようとしている。
どうですか皆さん。この世で、人の心ほど悪辣なものはない。
弱い者をいじめるくせに、強い奴を見ると逃げ出す。
剛すれば折られてしまうし、柔すれば侮られてしまう。
昔の人はよく言ったものだ。
「柔は出世のもと、剛は災いの種、喧嘩せぬのが一番利口、少しの損なら構いやしない。
歴史に春夢いくたびぞ、巷に奇才いくたりぞ、思案も工面もいらぬこと、今はひたすら分に安んじよ」
さてその武大は、日がな荷を担いで街へ出て、餅を売って暮らしていた。
が、不幸にも妻を亡くし、今は12歳の娘・迎児と親一人子一人の生活だ。
それが半年ばかり経つと、また元手をすってしまったので、本町に引っ越して、
張大人の屋敷に面した貸間を借りて、元通り商売をしていた。
張家の奉公人たちは、武大が実直なので、いつも目を掛け、彼の売る蒸し餅をひいきにしてくれた。
彼らは暇な時、武大の店に坐って、話し込んだりするのだが、そのときは武大も、皆を大いにもてなすのだった。
それゆえ奉公人たちは皆喜び、張大人の前では、しきりに武大の肩を持つ。
そのため大人は、武大から家賃を取ろうとしなかった。
この大人は、何万貫という財産に、何百軒からの家屋を所有していたが、
六十になっても子供がいない。
さらに老妻の余氏が、家を厳しく取り仕切っており、屋敷には綺麗どころの女中は一人もいなかった。
ある日、大人は胸をたたき溜め息をついた。そこで老妻が尋ねた。
「あんたは土地も金も十分ある。楽隠居の身分なのに、何で溜め息などつくのか」
すると大人が言う。「わしはずいぶん年をとったが、子供がない。財産があったところで、何にもなりはしない」
そこで老妻が言う。「そんなわけなら、口入れ屋に頼んで、女中を二人買い、朝夕に音曲を習わせて、
あんたの世話をさせようじゃありませんか」
大人は内心大喜びで、老妻に礼を言った。
しばらくたつと、老妻は果たして口入れ屋を呼び、大人のために女中を二人買い入れた。
ひとりは潘金蓮といい、もうひとりは白玉蓮という。
潘金蓮のほうは、南門外の潘という仕立て屋の六人目の娘だった。
幼い頃から器量よしで、いたって小さな纏足をしているので、幼名を金蓮といった。