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【第一課 第十六節】 彼得・ 潘 ③
此时的彼得・ 潘对地面上发生的事还一无所知。
自从孩子们走后,他心里觉得非常难受,于是就狂笑起来,
笑了一会儿,他就躺到床上睡着了。
胡克发现彼得的时候,彼得就是这样一副毫无戒备的样子。
胡克本想冲上去对彼得进行攻击,可是,通往彼得卧室的门实在太小,
他根本就进不去。
在气恼中,胡克发现了彼得平时喝水的杯子,于是他眉头一皱,计上心来。
只见可恶的海盗头子狞笑着从怀中取出一个小瓶,
把里面的药水统统倒进了彼得・ 潘的水杯,然后才像个邪恶的魔鬼般钻出了地下之家。
胡克自以为自己的诡计十分地成功,可他根本不知道,
他做的这件坏事已经被一个人全部看到了眼里——她就是丁卡・ 贝尔。
夜半时分,彼得醒来了。
他觉得十分地口渴,所以就下床去取来了自己的杯子,想把杯里的水一饮而尽。
“不要喝!” 丁卡尖叫着,并告诉彼得说这杯里已被胡克下了毒,可彼得并不相信。
没有办法,丁卡只好在彼得的嘴唇要碰到药水的一刹那,闪电般地飞过去,
抢先把药水吸得干干净净。
药水刚吸完,丁卡的身体就在空中摇晃起来。
“怎么了? 你怎么了丁卡?”
彼得把丁卡托在手心上,急切地问。
“水里有毒,彼得,” 丁卡轻声说:“现在,我就要死了。”
“啊不,不会的,” 彼得流着泪说:
“只要有信心的小孩子,只要他们拍一下手,你就不会死。”
这时,空中仿佛真的传来了小孩子们拍手的声音。
丁卡的眼睛就在这拍手声中渐渐地又亮了起来。
不—会儿,她居然砰地跳下彼得的手心说:
“走,咱们现在去救文蒂!”
可怜的文蒂和其他几个孩子,此时正被紧紧地绑缚在海盗胡克的船上。
他们已被押解到甲板上,等候行刑,胡克要把他们统统处死。
在处死孩子们之前,胡克对文蒂和孩子们做了很多利诱,可孩子们表现得都很勇敢、
坚强,毫不为他所动,气得胡克用他的铁钩手勾紧剑柄,哇哇直叫:
“我一定要杀了你们!”
就在这时,他忽然听到耳边传来另一种声音,滴答滴答……呀!
那条可怕的鳄鱼又寻着胡克而来了!
趾高气扬的胡克一下子变得害怕极了,他全身的关节好像突然都断了一样,
身子立时缩作一团,爬到船舱里躲了起来。
胡克藏起来的时候,孩子们正好得到了解救之机。
彼得・ 潘此时已带着小仙女丁卡来到了甲板上。
他飞快地解开文蒂和其他孩子身上的绳索,并找到了大坏蛋加斯・ 胡克,勇敢地和他搏斗起来。
战斗持续了很久,复仇者彼得・ 潘越战越勇,海盗头子加斯・ 胡克的力气却在一分一分地减弱。
终于,胡克生命中的最后一刻到来了,他被彼得・ 潘渐渐地逼到了船舷处,彼得・ 潘就势一扑,
这个作恶多端的海盗头子加斯・ 胡克立刻向船舷下久候的鳄鱼迎去——寻觅已久的鳄鱼终于如愿以偿,
加斯・ 胡克就这样—命呜呼了!
首领一死,强盗们便更加惊慌失措。
他们跳海的跳海、被杀的被杀,这艘海盗之船现在完全变成了彼得・ 潘所领导的孩子们的天下。
“胜利喽! 我们胜利喽!”
孩子们跳跃着、欢呼着,高高地托起他们伟大的领袖彼得・ 潘,在美丽的阳光下,
在宽阔的甲板上举行了一场大规模的庆贺活动。
彼得・ 潘和永无岛上的六个孩子一起乘着这艘轻便的航船,
在海风的护送下,把文蒂和她的两个兄弟送回了家。
自从孩子们失踪以后,文蒂的爸爸妈妈一直处在焦急和等待之中,
他们天天张望着小窗外,期待着奇迹的发生。
这一天终于到来了——
一天夜里,当屋子里的灯光像星星一样闪烁起来时,达林先生和达林夫人发现了在房子前面的大船,
他们赶紧迎了出来。
啊! 他们看到了什么? 文蒂,约翰、迈克尔,张着双臂向他们飞扑过来! 她们的高兴劲儿简直没法形容!
“噢,你们回来了,我的孩子们! 你们真的回来了!”
彼得・ 潘见文蒂和她的两个兄弟已经高兴地同父母相聚,就对他们挥了挥手说:
“再见,文蒂,我要重新跟丁卡・ 贝尔一起生活在树丛中;你要是愿意,每年春天我会接你到我那儿去住一住…”
在一片欢呼声中,永无岛上的小首领彼得・ 潘带着孩子们的祝愿,带着孩子们的梦,在夜的轻风里飞远了!
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【注 釈】
【就是这样】 jiù shì zhè yàng ことほどさように。
【毫无戒备】 háo wú jiè bèi すっかり気がゆるんでいた。
【通往彼得卧室的门】 tōng wǎng bǐ dé wò shì de mén
ピーターの寝室に通じる入り口。
【根本就】 gēn běn jiù (=怎么也)
どうしても。どのようにしてみても。
<用例> 根本就不懂。(どうしても分からない)
【气恼】 qì nǎo 腹ただしい。
【眉头—皱】 méi tóu yī zhòu まゆをぐっとしかめる。
【计上心来】 jì shàng xīn lái ある考えを思いつく。
【狞笑着】 níng xiào zhe にたりと笑って。
【统统倒进】 tǒng tǒng dào jìn 全部注ぎ込む。
【然后才】 rán hòu cái その上でようやく。
【押解】 yā jiè 追立てる。護送する。
【利诱】 lì yòu 利で人を釣る。懐柔する。丸めこむ。
【铁钩手勾紧剑柄】 tiě gōu shǒu gōu jǐn jiàn bǐng
鉤の手で剣の柄をしっかりとつかむ。
【趾高气扬】 zhǐ gāo qì yáng 鼻息が荒い。
【复仇者】 fù chóu zhě 反撃に出た。
【就势一扑】 jiù shì yī pū すかさず飛びかかる。
【作恶多端】 zuò è duō duān さんざん悪事を働いた。
【迎去】 yíng qù (待ち構えていたワニに) まっしぐらだ。
【寻觅已久】 xún mì yǐ jiǔ 長いこと探し求めていた。
【如愿以偿】 rú yuàn yǐ cháng 願いがかなった。
【—命呜呼】 yí mìng wū hū 息が絶える。おだぶつになる。
【惊慌失措】 jīng huāng shī cuò あわてふためく。
(=失措:举止失去常态;不知如何是好。形容惊恐慌张)
あわてふためく。おろおろ。気が動転する。周章狼狽。
<用例> 做好准备, 以免一旦有事惊慌失措>
(いざというときに取り乱さないよう準備する)
【轻便的航船】 qīng biàn de háng chuán 快速船。
【闪烁】 shǎn shuò きらめく。
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【口語訳】
この時、ピーター・パンは地上で起こったことを、一切まだ何も知りませんでした。
子どもたちが行ってしまってから、彼はとてもつらくなり、気が違ったように笑いだしました。
ひとしきり笑うと、ベッドで眠ってしまいました。
そのためフックがピーターを見つけた時には、まったく無防備な状態だったのです。
フックはピーターに跳びかかろうとしましたが、ピーターの寝室に入るドアはあまりに小さく、通り抜けられません。
怒ったフックが辺りを見ると、ピーターが普段水を飲むコップを見つけました。
そこで彼は眉間にしわを寄せ、一計を案じました。
見るからに憎々しげな海賊の頭目は、残忍な笑いを浮かべ、懐から小瓶を取り出しました。
中の薬を全部ピーター・パンのコップに注ぎ、それから恐ろしい悪魔のように地下の家を抜け出して行きました。
フックは自分の悪だくみがうまくいったと思いこんでいました。ところが、彼は気付いていなかったのです。
彼の働いた悪事は、すっかり誰かに見られていました――ティンカー・ベルです。
夜中にピーターは目を覚ましました。
喉がとても渇いたので、ベッドから下りて自分のコップを取り、中の水を一気に飲み干そうとしました。
「飲んじゃダメ!」
ティンカーが鋭く叫び、フックがコップに薬を入れたことを話しました。
ところがピーターは信じようとしません。
まさにピーターの唇がコップに触れようとした瞬間、ティンカーは稲妻のように飛んで行き、コップを奪い取ります。
そして、コップの水を一滴も残さずに飲み干してしまいました。
すぐにティンカーの体は空中をふらふらと漂い始めました。
「どうしたの?一体どうしたの、ティンカー?」
ピーターは、手のひらにティンカーを載せ、慌てて尋ねました。
「水には毒が入っていたのよ、ピーター。」 ティンカーが、かすかな声で答えました。
「私はもう、死んでしまうわ。」
「そんな、そんなはずはない」 ピーターは泣きながら言いました。
「信じる子どもたちがいて、彼らが手をたたいてくれれば、君は絶対に死ぬことはないんだ」
この時、空から本当に、子どもたちが手を叩く音が聞えてきたようでした。
ティンカーの瞳は拍手の中で、少しずつ光を取り戻してきました。
しばらくすると、ティンカーはポンとピーターの手から跳び降りて言いました。
「行きましょう、ウェンディを助けるのよ!」
かわいそうなウェンディと子どもたちは、この時、フックの海賊船の上で縛り上げられていました。
彼らは甲板に連れて行かれ、刑の執行を待っていたのです。
フックは一人残らず死刑にしようとしていました。
処刑する前に、フックはウェンディたちを手なずけようと、彼らの気をひくようなことを色々と言いました。
しかし子どもたちはとても勇敢で意志が固く、ちっとも心を動かされる様子がありません。
怒ったフックは、カギの手で剣の柄を握りしめ、わめきたてました。
「お前たちを皆殺しにしてやるからな!」
ちょうどその時、フックの耳元に、ある別の音が聞えてきました。カチコチ、カチコチ……。
ああ! あの恐ろしいワニが、またフックを探してやって来たのです!
得意満面だったフックが一転、恐れおののき始めました。
まるで全身の関節が、突然すべて折れてしまったように、体を見る見る丸く縮めて船倉に這って行こうとしました。
フックが隠れた時が、子どもたちにとって逃げ出すチャンスでした。
ピーター・パンはこの時、妖精ティンカー・ベルと一緒に甲板にやって来ていたのです。
彼は素早く、ウェンディや子どもたちの縄をほどきました。
そして、大悪党のジャス・フックを見つけ出し、勇敢に戦い始めました。
戦いは長く続きました。
子どもたちへのひどい仕打ちのお返しとばかり、ピーター・パンは戦えば戦うほど勢いづきます。
海賊の頭目ジャス・フックの力は、だんだんと弱っていきました。
ついに、フックの命が尽きる最期のその時が来ました。
ピーター・パンは、フックを船べりまで追い詰め、一気に攻めまくります。
そのとき、悪事の限りを尽くした海賊フックは、あっという間に、船の下で待ち構えていたワニの方へ落ちていきました。
――長年彼を探し続けてきたワニは、とうとう願いを叶えられ、ジャス・フックの命運はこうして尽きてしまったのです!
頭目が死ぬと、海賊どもは、ますます慌てふためきました。
彼らは海に跳び込むか、殺されるかしてしまい、この海賊船はもはやピーター・パンの率いる子どもたちの天下となったのです。
「勝ったぞ!僕たちが勝ったんだ!」
子どもたちは飛び上がって歓声を上げ、素晴らしい首領ピーター・パンを高々と担ぎ上げました。
輝く太陽の光の下、広い甲板では盛大な祝宴が催されました。
ピーター・パンと島の子どもたちは、一緒にこの軽快な船に乗り、海風に護られながら、ウェンディと二人の弟たちを家に送り届けました。
子どもたちがいなくなってから、ウェンディのお父さんとお母さんは、ずっと彼らを待ち焦がれていました。
二人は毎日窓から外を眺め、奇跡が起きるのを待ち望んでいました。
その時が、ついに来たのです――
ある晩、部屋の明かりが星のように瞬き始め、ダーリング氏と夫人は、部屋の前に大きな船が浮かんでいるのを見ました。
二人は急いで迎えに出ました。おお、彼らは何を見たでしょう?
ウェンディ、ジョン、マイケルが両手を広げ、自分たちに向かって飛んでくるではありませんか!
二人がどれだけ喜んだか、言葉では言い表せません!
「おお、帰ってきたのかい、私の子どもたち!本当に帰って来たんだね!」
ピーター・パンは、ウェンディと二人の弟たちが喜んで両親と一緒にいるのを見ると、手を振って言いました。
「さようなら、ウェンディ。僕はまたティンカー・ベルと一緒に森で暮らすよ。
君が望むなら、毎年春に迎えに来るから、僕のところに泊まりにおいで……」
喜びの声が響く中、ネバーランドの小さな首領、ピーター・パンは、子どもたちの願いや夢と共に、夜の軽やかな風の中を、どこまでも飛んでいったのでした。