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AKB48物語 vol.2  (2007年01月27日オンエア)

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日々進化を続ける街、東京 「秋葉原」
電気街として発展してきたこの街は、近年駅前再開発に伴い、情報発信基地として新しく生まれ変わろうとしている。

時を同じくして、この街に新たなカルチャーが生まれた。
秋葉原のある一角、「ドン・キホーテ 秋葉原」 では、あるユニットが連日ライブを行っている。

そのユニットとは、「AKB48」
実はこのユニット、メジャーデビューしているアイドルグループなのである。

今や秋葉原から全国へ、活動の場を拡げようとしている。
36人の少女たちが立つステージの裏側には、36通りのシンデレラ・ストーリーがあった。

「AKB48」 とは、11歳から22歳までの女性アイドルユニット。
普段はチームA、20名、チームK16名に別れて、「AKB48」 シアターで毎日ライブ活動を行っている、
総勢36名の大型アイドルユニットだ。




秋葉原にある 「AKB48」 シアターは、2005年12月にオープン。
約250名入るこの会場は連日満員。土日祝日ともなればチケットは即完売。
チケットを求めて行列が出来るほどの熱狂ぶりだ。

この 「AKB48」 を仕掛けたのは、総合プロデューサーである秋元康。

秋元康 「そこに行ったら会えるアイドル。
アイドルというのは、TVとか雑誌とか映画でしか会うことが出来ないと。
それを、直接そこに行けば、つまりこの時間に確実にここに居るというアイドルを創る。
会いにいけるアイドルを創ろうと思ったのですね。


2005年夏、「AKB48」 プロジェクトが始動。
全国から雑誌、インターネットで次世代のアイドルを目指す女の子を募集。
全国から約8000名の応募が殺到した。

2005年10月30日
厳選な審査を通過した45名がオーディション会場に集まった。
ダンス審査、歌唱力審査を経て、20名が最終審査に合格した。
現在のチームAのメンバーがここに誕生する。

2005年11月3日
1ヵ月後のグランドオープンを目指して猛レッスンがスタート。
ダンスレッスン未経験者も多いせいか動きもぎこちない。

今では立派にステージに立つ彼女達もここからスタートした。
振り付けは、有名アーティストの演出を多く手がけてきた「夏まゆみ」だ。




(レッスンを受けて)
中西里菜  「キツイです。足が痛いです。頑張ります。」

いきなり飛び込んだプロの現場。
連日のハードなレッスンに体は悲鳴をあげる。
さらに追い討ちをかけるように夏から厳しいゲキが飛んだ。

夏まゆみ 「みんなが頑張る世界だから、同じだけ頑張ってたんだったらダメなんだよ。
甘い。キミ達は今、まだ芽が出てるか出てないかもわかんないくらい。

ちゃんとしたスタッフが居て、一流のスタッフが物創りをしてて、食べるもんもちゃんとあって、
キミ達はそれを何で返さなきゃいけないかって言うと、最高のステージに立つ事なの。

最高のステージに立つ為には死ぬ気で練習しなきゃダメ。今まで甘すぎたよ。
もし、自分で夢を持ってそれを叶えたいなら、叶えるのは私達じゃない。
スタッフじゃない。自分自身だ。」


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シアターの工事も同時進行で行われていた。
残された時間はあとわずか。

12月7日、プレス発表。
報道陣の多さにマスコミの注目度の高さが伺える。

12月8日、「AKB48」 シアターがグランドオープン。
そのころ楽屋では、さまざまな感情が渦巻いていた。

佐藤由加理 「もうやだー、どうしよう。緊張します、すごい。」
大島麻衣 「キツイですね、この緊張感、辛いですね。」



そんな中 夏まゆみが激励に訪れた。

夏 「思い切って、思いっきりやって。
もう番号とか間違えても、踊りとか間違えても気にしない。ホント気にしなくていい。
いっぱいいっぱいやってきたことを全部そのまま出せば大丈夫だから。がんばって行こうな。」

1ヶ月という短期間で 彼女達はどこまで成長できたのだろうか。
「AKB48」 の幕は上がった。

初公演は大成功のうちに終了。

グランドオープン当初こそ、空席の目立つシアターだったが、パフォーマンスの評判は、
口コミで瞬時に広がり、一ヵ月後には満員になるほどの盛況ぶりとなった。

2006年2月1日、デビューシングル 「桜の花びらたち」 をリリース。
これがオリコン初登場10位にランクイン。
女性アイドルグループとしては8年ぶりとなる快挙を達成。

2006年2月19日、「AKB48」 二次メンバーを募集。
テレビ電話オーディションを全国で実施。
約12,000名の応募の中から、54名がテレビ電話オーディションに通過した。

2006年2月26日、追加メンバー最終オーディション。
ダンス審査、歌唱力審査を経て、最終オーディションに16名が合格した。
現在のチームKがここに誕生する。


2006年3月2日、チームK、レッスンスタート
チームAがシアターデビューをしてから3ヶ月後のスタートである。

(レッスンを受けて)

秋元才加 「1日1日 がんばって努力を惜しまずに、今のAチーム以上のステージが
出来るように頑張りたいと思います。」



CDデビューを果たしてから 「AKB48」 を取り巻く環境は一変した。
新規加入したチームKは、この勢いに追いつくためにさらに高度な技術を要求された。
時に夏からも厳しい言葉が飛んだ。

夏まゆみ 「もうそろそろ本気になろうぜ。本気でやろう。
今まで本気じゃなかったって事を言ってるわけじゃなくて、足りなかったっていう事。

掴みなさいね、ちゃんと夢を。ここまで来て掴まなかったら、もったいないからな。
気合入れていくよ、気合入れて。

ホントに今、Aチームの人が、すごーく成長したことをスタッフみんな喜んでいて、
Kチームが成長しないと、諦められちゃうぞ。嫌じゃん そんなの。負けんな。」

チームAの重圧が彼女達に重くのしかかる。


2006年4月1日、チームK初公演。

公演前の楽屋では、チームAの時と同様に緊張が走っていた。

小野恵令奈 「心臓止まりそうです。」



夏まゆみ 「ずっとずっと辛かったな、もう。頑張ってやってきました。なので、絶対できます!
私が怒ってきたのは、今日の日を 成功させるためです。みんなだったら、必ずできる。
自信持って、楽しんでおいで。」


公演終了後、苦しいレッスンを耐え抜いた彼女達の目から感動の涙があふれた。
しかし、夢への挑戦は まだまだ始まったばかり。


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チームKが加入し、さらに勢いを増した 「AKB48」 は、
2006年6月7日、「スカート、ひらり」 をリリース。
発売イベントでは、約1500人のファンが会場を埋め尽くした。

さらに、2006年10月25日、3rdシングル 「会いたかった」 で念願のメジャーデビューを果たす。


ファーストコンサート (日本青年館) のリハーサルもスタート。
さらに各メディア出演など、ハードなスケジュールをこなすようになった。

さらに毎日のシアター公演、CDのプロモーション活動など、
メンバーからも疲れの色が伺われる。

コンサート当日、会場には長蛇の列。

その頃メンバーは。

佐藤夏希 「はい、今 本番5分前なんですけども、
やっぱり、1000人以上のお客さんが来てくださるということで、すごい緊張してるんですけども、
今まで練習してきた成果を一生懸命出せるように頑張りたいと思います!」

渡邊志穂 「はい。本番直前です。ちょっとみんなあわただしくて大変ですが、
冷静に、丁寧に、正確に、を忘れずに、思いっきり楽しみたいと思います。
それでは頑張って来まーす。ばいばーい。」


秋葉原を飛び出し、初のメンバー36人でのコンサート。
会場はスタートから熱気で包まれていた。

舞台裏では 興奮と緊張に包まれたメンバーの様子が見て取れる。

普段の公演では見ることが出来ないユニットシャッフル。
チームA、チームK、合同でのパフォーマンスに会場の熱気はピークに達する。


ファーストコンサートは大成功。
3月には全国ツアーも開催される予定だ。

AKB48は 自分達の夢に向かってまた大きな一歩を踏み出した。

大島優子 「なんか、やりきったって感じですね。ホントに。
途中とかは、もう限界とか思ったりしたけど、楽しかったし、
最後まであんなに一緒に盛り上げてくれたお客さんにホントに感謝です。
お疲れ様でした!ありがとうございました! 楽しかった~ 会いたかった~♪」



2006年11月24日、「制服が邪魔をする」 ミュージックビデオ撮影。

前田敦子 「おはよ~ございます。どうも 前田敦子です。
ただいまですね、朝の8時をまわっております。

え~ ここで、今日はPV撮影をしているということで、
高橋みなみちゃんをターゲットで特別リポートしたいと思います。
いえーーい。それではさっそく行きたいと思います。」

前田敦子 「どうも高橋みなみちゃん、おはようございます。」
高橋みなみ 「どうもどうも。ふふふ、高橋、今 目が開けられない状態です。
おはようございまーす」


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普段はまるで女子高に居る時のような雰囲気を出す彼女達だが、
ひとたびカメラが回れば真剣そのもの。


夏まゆみ 「カメラこうやって向けてるじゃない? フッって (カメラが) 止まる人がいるのね。
なにかっていうと、絶対 『目』 なのね。目からビーム出さないと、『眼力』 出さないと。

それだからね、表情撮る時って 一番活かしていかないと。
『目』 だよ。目からビーム出すんだよ。全員、どこにいようが。

それは睨むってことじゃなくて、欲しいって目なのか、あげるっていう目なのか、
あなたを愛したせいで辛いのっていう目なのか、色々あるかもしれないけど目からビーム出してよ。」
メンバー 「はい。」
夏まゆみ 「気合入れていきましょう。」
メンバー 「はーい、よろしくおねがいしまーす。」



夏の演出によって歌やダンスはもちろんのこと、
目線、表情、感情一つで彼女たちの違った魅力がさらに引き出されていく。

撮影終了
スタッフ 「お疲れ様でした!」
メンバー 「ありがとうございましたー。お疲れ様でしたー」



2006年12月3日
追加メンバー最終オーディション

チームA チームK そしてチームBのメンバーが加入し、
さらにパワーアップする 「AKB48」 は、これからどんな展開を見せてくれるのか。


秋元康 「将来的なビジョンとしては、本当の意味でのタレントを発掘できる、
つまり才能を発掘できる場にしたいと思っています。

もちろん歌手であり、女優はもちろんのこと、「お笑い」 がここから生まれるかもしれませんし、
あるいは 「作曲家」 「シンガーソングライター」 が出てくるかもしれませんし、
あるいは 「小説家」 が出てくるかもしれない、「キャスター」 が出てくるかもしれない、

つまり、あの子はこういうふうに導いたら、こういう才能を磨けるのではないかという、
ある種の 「ショーケース」 にしたいと思っています。」

(将来の夢は?)

前田敦子 「夢は 『女優さん』 です。」
大島優子 「何でも、どんな役でも入り込んで、皆さんを魅了できるような人になりたいです。」

高橋みなみ 「私の夢は 『歌手』 なんですが、目標としてはもっと大きな武道館や、
アリーナ席がある大きな場所でライブを行いたいです。」

篠田麻里子 「篠田麻里子を使いたいと言ってくれるような、必要とされる人間になりたいです。」
増田有華 「誰からでもあこがれられるような 『シンガソングライター』 になりたいです。」

宮澤佐江 「『マルチタレントさん』 になりたいです。」
川西智美 「有名な人になることです。」
小野恵令奈 「歌も演技もできる 『マルチタレント』 になりたいです。」



板野友美 「輝いている人になりたいです。」
秋元才加 「カッコいいと思ってもらえるような、踊りも踊れる歌手になりたいです。」
峯岸みなみ 「立っているだけでオーラのある人になりたいです。」

大島麻衣 「フェミかわなタレントさんになることです」
中西里菜 「可愛くてビックなアイドルになることです。」
小嶋陽菜 「何でもできる楽しい将来です。」




この一年、「AKB48」 の成長は留まることを知らない。
劇場 (シアター) に足を運べば、彼女たちの成長をリアルタイムに感じることが出来る。


日々進化を続ける 『会いに行けるアイドル』 は、これからどのような成長を見せてくれるのか。

シアターでパフォーマンスすることが目的ではなく、彼女たちは もっと先の未来を見据えている。
「AKB48」 のヒストリーは まだまだ始まったばかり。
彼女たちは夢を追い求めて今日もステージに立つ。


(2007/01/27 TOKYO MX 「AKB48物語 Vol.2」)






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