小説モーニング娘。 第四章「抱いて HOLD ON ME!」 Top Page
中澤「メジャーデビューやで、メジャーデビュー!」
石黒「1月にとうとうメジャーデビューだね!全国だよ!今の気持ちはどう?」
飯田「もー落ち着かない!!うずうずしてしまって!」
安倍「私を見てーって飛び出していく感じ(笑)」
福田「あちこちで私たちの歌を聞いて欲しいし色んな人に会いたいと思ってます」
「乾杯しようか?」 「うん!」
「何に乾杯する?」 「未来に!」
「未来ったって、どうなるか分からないし…。」 「モーニング娘。に!」
「うん! ウチらのモーニング娘。に!!」
全員がグラスを上げて、高らかに叫んだ。ウチらのモーニング娘。に乾杯! 5つのグラスが鳴った。
デビュー曲は、最終的に安倍のボーカルで「モーニングコーヒー」に決定。
そして、デビューシングルの発売は翌年1月28日と決まり、師走のスタジオでの4日間にわたるレコーディングが始まった。
そして遂に1998年1月28日、CDショップの店頭に「モーニングコーヒー」のジャケットが並んだ。
注目のオリコン・チャートの結果は、なんと初登場6位!最終的には30万枚を超える大ヒットを記録した。
その余勢を駆って、写真集、さらには主演ドラマまでが決定し、まさに順風満帆のスタートとなった。
1997年4月に始まったロックボーカリストオーディションで惜しくもデビューの栄冠を掴み損ねた彼女たち。
しかし「5日間で5万枚完売すればメジャーデビュー。」
こんな誰もが無謀だと言わざるを得ないような過酷な条件にも、あえて立ち向かいデビューというこの日を目指して必死に頑張った5人…。
その誰よりも長く過ごしたであろう9ヵ月が、彼女たちにオリコン初登場第6位という偉業を成し遂げさせたのである。