香港の場合、店の料理にゴキブリが入っているようなあからさまなケースがたまにある。
知り合いの日本人女性は、安くておいしいワンタンメンを食べていて、
最後の方になって小さなゴキブリが入っていることに気付いた。
この時点では以下のような行動の選択肢があったと思う。
店に抗議して、食べ物を替えてもらう。
店に抗議して、料金をタダにしてもらって、店を出る。
ゴキブリを器からつまみ出して、そのまま食べ続ける。
結局、この人はゴキブリをつまみ出して最後まで食べ続けた。いい度胸をしている。
(無論、もしゴキブリが大きかったら、こうはならなかったろうが)
彼女の行動は、「小さなゴキブリが浮いているの発見した時点では、もう既にほとんど食べてしまっていた。
店の衛生管理のレベルは一定なのだから料理を替えてもらっても同じものが出てくる。
味はgoodだったし、お腹も空いていたので、最後まで食べちゃった」
という考えかたに基づいている。なかなか理にかなっていると言えよう。
香港に来てから知ったのだが、ゴキブリは漢方薬にも使われている。
同僚の女性が、ひどく体調不良のときにゴキブリの入った漢方薬を煎じて飲んでいたことがある。
そういえば、以前同僚だった中国人の朱さんが「おじいさんが漢方医だったので、
子供のときゴキブリを捕まえて持っていくと、お金に換えてもらえた」と話していた。