2月25日 ウラシマ効果 (Urashima Effect) |
不朽のSF映画として名高い「猿の惑星」(1968年)
長い宇宙飛行の果てにたどり着いた惑星は、猿が人間を支配する星だった。
そしてその星は2000年先の地球だったというストーリー。
地球では、人類が核戦争で自滅の道を進んでしまい、これに代って猿が支配者と
なったという事実を宇宙飛行士が知って映画は終わる。
宇宙飛行士が、未来の地球に来てしまったのは「ウラシマ効果」が原因だった。
光速で移動する宇宙船の中では、一年半だが、地球では2000年の時が流れてしまった。
ウラシマ効果とは、アインシュタインの「相対性理論」から導き出された理論で
早く移動すればするほど、時間の歩みは遅くなるというものだ。
光速の99%の速さでロケットが飛んだ場合、ロケットの中では一年しかたっていないが
地球では七年経過していることになる。
映画では、宇宙飛行士が宇宙船で旅していたのは一年半。
地球では2000年の時が流れたのは、光速をはるかに超える速度を出していたことになる。
ウラシマ効果の名称は、お伽噺「浦島太郎」において、主人公が竜宮城に行って過ごした数日間に、
地上では何百年という時間が過ぎていたという話になぞらえたものである。
豊田有恒などSF作家は、浦島太郎をめぐり、彼が亀(宇宙船)に乗って、竜宮城(異星)に光速移動したため、
地球との時間にずれが生じたとする解釈を示している。