8月5日
マサイ族の雨乞いダンス
(Pray for rain dance)(ケニア)
春夏秋冬 (ブタクサ)
マサイ族には、エンカイ(Enkai)と呼ばれる神を崇める信仰が古くから存在する。
神話によると、エンカイは天と地を創造した神であり、奇跡のしるしとして
ケニア山をつくり、神自身は、その山頂に座していると信じられている。
またマサイ族は、この神から初めて牛を授けられたとの言い伝えがある。
そのため、牛はマサイ族にとって最も重要な財産で、通貨としても機能し、
結納・相続などは牛の受け渡しによって行われる。
彼らは一夫多妻制で、牛(財産)を多く持つ男は何人も妻をめとることができる。
だが、牛を持っていない男は女性に相手にされず、結婚も恋愛も難しいという。
また乾季が長引き、作物や家畜、人々の生活そのものに影響が出始めると、
大きな水がめを乗せた牛車を神の山のふもとへ運び、雨乞いの儀式を行う。
彼らの雨乞いの儀式は、雨が降るまで踊り続けるという非常にユニークなものだ。
水がめを並べて、その周りを回りながら踊るのだが、このとき酋長は、
口に水をいっぱいに含み、空に向かって吐きかける。
この動作は、雨が降るところをまねているものと思われる。
ついで水がめがひっくり返され、貴重な水を大地にこぼしてしまう。
このこぼれた水を踊り手たちが飲み、全員が空に水を吐きかける。
こうして雨が降るまで、雨乞いダンスが、えんえんと繰り返されるのである。
マサイ族の村があるマサイマラ国立公園は、気球に乗って野生動物
を眺める「バルーンサファリ」もできる人気スポットとなっている。
(マサイマラ国立公園までの交通)
羽田→フランクフルト(ルフトハンザ航空 12時間)
フランクフルト→ナイロビ(ルフトハンザ航空 8時間)
ナイロビからマサイマラ国立公園まで車で4時間