9月17日 誰が為に鐘は鳴る (For Whom the Bell Tolls) 1943年(昭和18年)
舞台は1937年、内戦下のスペイン北部。
ロベルトは、政府軍に加わったアメリカ人義勇兵である。
彼は、軍の指令で鉄橋を爆破する任務を負っていた。
ゲリラに協力を求めたロベルトはそこで美しい娘マリアに出会う。
やがてロベルトとマリアは恋に落ちるが、爆破の日は刻一刻と迫る…。
原作は、スペイン内戦を題材としたヘミングウェイの同名小説。
ナチスドイツが後押しをする軍部が、スペイン政府に反乱を起こし、内戦が勃発。
イギリスをはじめとする欧米諸国は、この内戦に不干渉の立場をとった。
海外からの支援が望めず、孤立したスペイン政府は、各国から義勇兵を募る。
ヘミングウェイは自ら志願して参戦し、本作はその体験から想を得た作品である。
物語は、内戦を背景に、アメリカ人青年の英雄的な死と灼熱的な恋を描く。
義勇兵のロベルトは、戦略上重要な鉄橋爆破の任務を帯びて山中に赴く。
ロベルトは、志を同じくするゲリラたちと出会い、彼らの悲惨な過去に触れる。
そして自己の使命を再確認した彼は、何一つ恐れることなく死を迎えるのである。
題名は、イギリスの詩人ジョン・ダンの言葉「個人は人類の一部であり、
他の人の弔鐘は、あなたのためにも鳴っているのだ」という意味である。
誰が為に鐘は鳴る(For Whom the Bell Tolls)1943年(米、Paramount)1952年日本公開
監督:サム・ウッド(Sam Wood) 原作:アーネスト・ヘミングウェイ(Ernest Hemingway)
出演:ゲイリー・クーパー(Gary Cooper)ロベルト、イングリッド・バーグマン(Ingrid Bergman)マリア
エイキム・タミロフ(Akim Tamiroff)パブロ、カティーナ・パクシヌー(Katina Paxinou)ピラー