ダイヤル110番 1957年(昭和32年) ドラマ傑作選
刑事ドラマの草分けとなったドキュメンタリータッチの本格的捜査もの。
オープニングは、警視庁の係員が受話器を取って「はい、こちら110番」と応じる場面、
そして「このドラマは、事実に基づいて制作されています」のナレーションから始まる。
警察当局の協力を得て、サイレンを鳴らした本物のパトカーが走り、刑事が犯人を追い詰めていく。
ドラマの内容は、当時の新聞紙面をにぎわした事件ばかりだった。
刑事役は、松村達雄、神山繁、中谷一郎、加藤武など、当時は無名の俳優を起用。
後に、いずれもが達者な芸で、ドラマの脇を固めることになる。
当時は、電話が一般に普及し始めた時期で、この番組は、緊急時の警察への電話番号である
110番(ひゃくとおばん)を世間に定着させることとなった。
(制作)日本テレビ(NTV)(脚本)井手雅人、村上俊郎、向田邦子、藤本義一、小松左京
(配役)玉川伊佐男、松村達雄、神山繁、中谷一郎、加藤武、河野秋武、露口茂、橋爪功