高原へいらっしゃい   1976年(昭和51年)       ドラマ傑作選

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主人公・面川清次(田宮二郎)は、かつて一流ホテルのフロントマネージャーを務めていたが、
トラブルから客を殴ってしまい、ホテルを解雇された過去をもつ。

以来酒びたりになり、妻(三田佳子)と別居生活を送っていた。


見かねた妻の父(岡田英次)は、面川に経営不振で廃業した八ヶ岳のホテルを与え、300万円の
資金で立て直す試練を課す。

面川は、一緒にホテルを開業するスタッフ集めに奔走する。


堅物の副支配人・大貫(前田吟)、一流シェフ・高間(益田喜頓)、その弟子・亥太郎(徳川龍峰)、
元ホテルマン・靖雄(潮哲也)、元バーテン・史朗(古今亭八朝)




そして、元ウエイトレス・冬子(由美かおる)、元ボイラーウーマン・ミツ(池波志乃)、
地元の青年・七郎(尾藤イサオ)、おなじく地元のおばやん(北林谷枝)。


面川が料理のウデを見込んで引っ張って来た高間や副支配人の大貫、地元の二人を除けば、
みんな都会での生活にどこか陰を引きずった人間たちばかりだった。


「ホテルを絶対に成功させる」という面川の強い決意の裏には、面川自身の人生の再建を懸けた
意味も込められていたのだった。



荒廃したホテルを改築して、一流のホテルにしようと意気込む男とスタッフたちとの奮戦記。


物語は、冬が終わろうとする頃から始まり、夏の観光シーズンまでにホテル運営を軌道に
乗せるべく、主人公・面川と、彼が集めたメンバーそれぞれの人間模様が描かれる。


支配人・面川を田宮二郎が演じ、宿泊客には、毎回多彩なゲストが出演して話題を集めた。

ドラマの舞台となったのは、長野県の野辺山高原にある八ヶ岳高原ヒュッテ。
放映後は、野辺山や軽井沢などにペンションブーム・リゾートブームが巻き起こった。
   

 
(制作)TBS(脚本)山田太一

(配役)面川清次(田宮二郎)北上冬子(由美かおる)鳥居ミツ(池波志乃)高間麟二郎(益田喜頓)
服部亥太郎(徳川龍峰)高村靖雄(潮哲也)小笠原史朗(古今亭八朝)杉山七郎(尾藤イサオ)
有馬フク江(北林谷栄)大貫徹夫(前田吟)面川祐子(三田佳子)大場専造(岡田英次



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