男はつらいよ 寅次郎と殿様  1977年 (昭和52年)            邦画名作選

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四国の古い城下町。寅次郎が出逢ったのは、世が世であれば伊予の殿様。

たちまち気に入られた寅次郎は、殿様のお屋敷で大盤振る舞いを受ける。

殿様は、寅にえらい頼み事をする。病死した息子の嫁を探してほしいとのこと。


息子は殿様の許しも得ず結婚したのだが、今となっては息子も嫁も許している。

許すどころか、その嫁に逢いたくて、逢いたくて仕方がないと言う。

寅次郎はふたつ返事。いつものことながら安請け合い。


殿様と連れ立って柴又へ戻った寅次郎。

そこへ何の巡りあわせか、探し求めた嫁の鞠子(真野響子)がお出ましになる。

殿様の養子になり、鞠子と暮らす夢を見る寅次郎だったが…。



シリーズ第十九作目。伊予の大洲の旅先で、寅次郎は浮世離れした老人と知り合う。

その老人こそ、世が世なら伊予の殿様・藤堂久宗(嵐寛寿郎)だった。


そして、夫に先立たれ、想い出を胸に、懸命に幸せを求める嫁の鞠子(真野響子)。

血のつながらない父娘は、柴又のとらやで再会を果すことに。


殿様のたっての願いは、嫁の鞠子と共に暮らすことだった。

そして、その生涯の伴侶に寅さんを、という指名の手紙を受け取り、大ハリキリする寅さん。

だが又もお定まりの失恋で、失意の内に再び旅に出る寅次郎であった。



殿様が、勝手に結婚してしまった息子の話をしたときに、寅は、感心してこう言った。

「親に何か言われて引き下がる奴は男じゃないよ。民主主義だからね、今は」

親と喧嘩して放浪の旅に出た寅ならではの名セリフである。


 
 
  制作 松竹

  監督 山田洋次
           
  配役   車寅次郎    渥美清           車つね    三崎千恵子          藤堂宗清(殿様)   嵐寛寿郎 
      さくら   倍賞千恵子         諏訪博    前田吟          吉田六郎太(執事)    三木のり平 
      車竜造    下条正巳          諏訪満男    中村はやと          堤鞠子 真野響子

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