吉田茂 1983年(昭和58年) ドラマ傑作選
吉田茂は評価の分かれる政治家だ。
ある人は、戦後の日本の独立と復興に尽力した立派な政治家だと言い、
ある人は、日本を安保体制という重圧の中に押し込めた悪玉だと言う。
確かに「バカヤロー解散」など、暴言や失言が多かったが、そうした悪癖は
孫で元総理の麻生太郎にも受け継がれているようだ。
その麻生の母が、吉田の娘・麻生和子で、ドラマでは吉永小百合が演じている。
ドラマは、戦後の日本を背負って悪戦苦闘する政治家・吉田茂の半生を描く。
2.26事件から講和条約までの15年間を、貴重なフィルムを挿入し再現している。
主演の森繁久彌は、吉田茂に扮するに当たって、七年間伸ばしていた自慢の
アゴヒゲを剃り落して、見事に化け、本人にソックリだと評判になった。
(制作)KTV(関西テレビ)東映(原作)猪木正道(脚本)笠原和夫
(配役)吉田茂(森繁久彌)吉田雪子(新珠三千代)麻生和子(吉永小百合)池田勇人(若林豪)
白井クニ(岡田茉莉子)牧野伸顕(上原謙)広田弘毅(芦田伸介)鳩山一郎(山村聡)