1月29日      アテナとオデュッセウス    コラム(ゼウスとヘラ)
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素敵な女性が近づいてきて、名をアテナと名乗った。

彼女は、夕食をご一緒しませんかという。


あなたは正式なマナーを完璧に身につけていたので、静かに二人で夕食をとった。

食べ終えた頃、彼女が言った。


「オデュッセウスや連れの男どもとは大違いですのね。マナーを知る人がいて嬉しいですわ。」





                 



さて、ギリシア軍を率いる女神アテナに、野蛮人呼ばわりされたオデュッセウス君。

たしかに、あまりスマートじゃなかったみたいですね。しかも、短足だったとか。


ギリシア神話における英雄って、「無作法」「単純な性格」「体育会系」の三つの資質を持ってると思うのですが、

オデュッセウスは、ことごとく、このパターンにあてはまるようです。


ほんとのことを言えば、このオデュッセウス君、アキレウスとともに、トロイ戦争 でギリシアを勝利に導いた優れた武将です。

戦略にも戦術にも長けていました。

トロイの木馬作戦を考えたのがオデュッセウスだと言えば、彼が、どれほど重要な活躍をしたか容易に想像できるでしょう。



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アテナ(Athena)  

ゼウス の娘。知恵と戦いの女神。その盾にはメドゥーサの首がはめ込まれている。

彼女はアテネの守護者で、アクロポリスの パルテノン神殿 は彼女に捧げられたものである。

一生を娘として過ごしたことから、純潔の化身ともされている。ローマ神話ではミネルヴァ。


 
オデュッセウス(Odysseus)

ギリシア神話の英雄。ヘルメス の曾孫。

トロイ戦争には軍勢12隻を率いた。戦争末期に木馬の建造を思いつき、その中に自分と軍勢が入り、

外側には「帰還の感謝のためアテナに捧ぐ」と彫り、トロイ軍を欺いた。

ホメロス の叙事詩 「オデュッセイア」 の主人公でもある。なお、「Odysseus」とは、「憎まれっ子」の意。