素敵な女性が近づいてきて、名をアテナと名乗った。
彼女は、夕食をご一緒しませんかという。
あなたは正式なマナーを完璧に身につけていたので、静かに二人で夕食をとった。
食べ終えた頃、彼女が言った。
「オデュッセウスや連れの男どもとは大違いですのね。マナーを知る人がいて嬉しいですわ。」
さて、ギリシア軍を率いる女神アテナに、野蛮人呼ばわりされたオデュッセウス君。
たしかに、あまりスマートじゃなかったみたいですね。しかも、短足だったとか。
ギリシア神話における英雄って、「無作法」「単純な性格」「体育会系」の三つの資質を持ってると思うのですが、
オデュッセウスは、ことごとく、このパターンにあてはまるようです。
ほんとのことを言えば、このオデュッセウス君、アキレウスとともに、トロイ戦争 でギリシアを勝利に導いた優れた武将です。
戦略にも戦術にも長けていました。
トロイの木馬作戦を考えたのがオデュッセウスだと言えば、彼が、どれほど重要な活躍をしたか容易に想像できるでしょう。
アテナ(Athena)
ゼウス の娘。知恵と戦いの女神。その盾にはメドゥーサの首がはめ込まれている。
彼女はアテネの守護者で、アクロポリスの パルテノン神殿 は彼女に捧げられたものである。
一生を娘として過ごしたことから、純潔の化身ともされている。ローマ神話ではミネルヴァ。
オデュッセウス(Odysseus)
ギリシア神話の英雄。ヘルメス の曾孫。
トロイ戦争には軍勢12隻を率いた。戦争末期に木馬の建造を思いつき、その中に自分と軍勢が入り、
外側には「帰還の感謝のためアテナに捧ぐ」と彫り、トロイ軍を欺いた。
ホメロス の叙事詩 「オデュッセイア」 の主人公でもある。なお、「Odysseus」とは、「憎まれっ子」の意。