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【第二課 第七節】   动脑筋爷爷 ⑦

     
热水瓶里的水,为什么不容易冷?  

水开了。小问号把开水灌进一只空 kōng 热水瓶。
她忽然想起什么似地问:「真奇怪,为什么热水瓶里的水不会冷呢?」
「会冷的。应该说不容易冷。」
老爷爷纠正她说,「小天真,你知道是什么道理?」

小天真说:「热水瓶的瓶口小,盖上了软木塞子,热气就不容易逃出来了。」
「对,你说得对!」老爷爷高兴地说,「不过,你只说出了一个原因。」
老爷爷除下了一个空热水瓶的竹壳 ké,拿出了瓶胆,让他们看。
小天真摸了一下瓶口,说:「这玻璃多么厚!」
「这里有两层玻璃。」老爷爷笑着说,「中间是空的!」

小问号说:「爷爷,空气不大会传热,怪不得热水瓶里的水不容易冷呢!」
老爷爷说:「你说得也有道理。不过,热水瓶胆里的空气给抽掉了,里面是真空,那比空气更不会传热。」
小天真蹲着说:「瓶胆上闪亮闪亮的是什么东西!爷爷?」
「那是玻璃上涂的一层银,它像镜子一样,能把瓶里射出来的热,统统反射回去。
这也是瓶里水不容易冷的原因。」



【空热水瓶】 kōng rè shuǐ píng  空の魔法瓶
「空」 (形容詞) 空っぽの (里面没有东西)
<用例>不好意思空着手去。手ぶらで行くのは具合が悪い
<用例>教室里空空儿的。教室の中はがらんとしている

【软木塞子】 ruǎn mù sāi zi  コルク栓
【竹壳】 zhú ké  竹カバー
【瓶胆】 píng dǎn  魔法瓶の内ガラス



镜子为什么照得见东西?  

小天真站在小桥上,朝下一望:小河里碧绿的流水,轻快地流着。
河面上,映出他们的影子和河边的小树。
他高兴地说:「小问号,小河像是一面镜子。」
动脑筋爷爷说:「对,小河能够照见天上的云,岸边的树木和人。它像一面大镜子。」
小问号仔细看了看,说:「这面大镜子,为什么比不上镜子清楚?」

老爷爷说:「镜子是玻璃做的,又光滑、又明亮,光线一照到镜子上,就反射出来,所以照得见东西。
小河里的水,比不上玻璃光滑明亮,照见的东西就不及镜子清楚了。」
「听说镜子的背面,涂着一层薄薄的银子,对吗?」小问号又问。
「对,这使光线反射得更好。你们懂了吗?」老爷爷说。
他们回到房间来,小天真拿起镜子,呆呆地看了好一会儿,点了点头。



【比不上镜子清楚】 bǐ bu shàng jìng zi qīng chǔ  鏡ほどはっきりしていない。鏡みたいにはっきり映らない
「比不上」は、「比」 (動詞)+「不上」 (可能補語) ~ほど~でない。~に及ばない
<用例>再漂亮的花都比不上你漂亮。どんなに美しい花も君の美しさにはかなわない

「再」 (不管多) いくら。どんなに。「不管」 (逆接の仮定推量) 「多」 (程度副詞)
【不及镜子清楚】 bù jí jìng zi qīng chǔ  鏡ほどくっきりとは見えない
「不及」 (動詞) は、~ほど~でない。~に及ばないの意。(比不上)
<用例> 价钱不及网上便宜。(価格はネットショップほど安くはない)
【银子】 yín zi  銀



为什么一拉开关,电灯就亮了,再一拉就灭了?  

太阳已经落山,屋子里黑下来了。
动脑筋爷爷把开关一拉,「答」的一响,电灯亮了。
小问号望着明亮的灯光,呆住了。
她想呀想,没等老爷爷坐下来,急着问:「爷爷,为什么开关一拉,电灯就亮了。再一拉,又灭了?」

动脑筋爷爷想了一下,说:「咱们三个到河对面去,要是没有架桥,你说咱能过去吗?」
小问号和小天真一齐说:「不能过去!」
「架了桥,咱能过去吗?」
「能,当然能,咱们从桥上走过去。」

「好,你们回答得不错。电灯是用电来点亮的。发电厂里发出来的电,走了许多路,走到家里来。
电走的路,就是电线。到了家里,先要经过开关,才能点亮电灯。」
小天真急着问:「开关是不是像河上的桥?」
「对啦,开关像一座桥,电线就是路。开关一开,断了的路接上桥,路通了,电跑过去了,跑到灯泡里。
电把灯泡里的灯丝烧得很热,发出光来。开关一关,桥拆了,路断了,电跑不过去,灯就灭了!」



【开关】 kāi guān   スイッチ
【灯丝】 dēng sī   フィラメント



为什么会触电?  

小天真拿了一块湿布,跳上桌子。
小问号大声说:「干什么?」
原来电灯罩 zhào 上有一些灰尘 chén,小天真想去擦掉灯。
动脑筋爷爷赶紧说:「快住手!这样做容易触电。」
说完,就用鸡毛掸 dǎn 掸去了灰尘。小天真红着脸跳下桌子。
小问号问:「触电是怎么一回事?」

老爷爷带他们走进实验室,把电线缚fù在老鼠的脚上。开关一开,电通过了老鼠的身体。
老鼠立刻浑身发抖,呼吸急促,不一会就倒下死了。
「触电很可怕,」小天真说,「可是,用湿布擦电灯罩,怎么会容易触电?」
「潮湿的东西能传电,湿布擦灯罩时,可能碰到没有包好的电线,这样就有触电的危险。」
小天真说:「爷爷,那我们不能用潮湿的手去碰电线、灯头罗。」
「对!」
小问号说:「我们也不能用潮湿的手,去碰开关和插座。」
「对,对,对!」



【湿布】 shībù   濡れた雑巾
【电灯罩】 diàndēngzhào   電灯の笠
【鸡毛掸】 jī máo dǎn   毛ばたき
【缚】 fù   縛る (绑 bǎng)
【灯头】 dēngtóu   電球のソケット



探照灯、手电筒的光,为什么照得又远又亮?  

小问号他们要回家了。
动脑筋爷爷拿出一支手电筒,小天真接到手里,开关一开,手电筒里射出一条光柱,照得又远又亮。
小问号问:「爷爷,手电筒为什么能照得这么远这么亮呢?」
老爷爷讲了个故事:一天晚上,电灯正在休息,手电筒来了。
瞧它——手电筒的光又远又亮,这使电灯多么惊奇啊!
电灯说:「喂,小兄弟,你的名字是——」
「手电筒!」
「你的光又远又亮,」电灯说,「你的本领可不小!你说说,怎么能照得又远又亮的。」

手电筒头一抬,一块厚玻璃落了下来;头一转,一只「小碗」又落了出来,那「小碗」是闪亮闪亮的。
现在,小灯泡的光不怎么亮了。
手电筒笑着说:「这小碗似的东西叫凹面镜,是它使我的光,聚在一块儿,照得又亮又远的。」
电灯谢谢电筒,说:「你使我懂得了许多事!」

老爷爷说到这里,指着窗外的天空,说:「看!」
几条白亮的光柱,一会儿东,一会儿西;有时分散开来,有时集合一点,巡视着祖国的天空。
小问号说:「老爷爷,探照灯和手电筒一样,有了凹面镜,才照得又亮又远的吗?」
「对!」动脑筋爷爷说,「只是探照灯点的是一组弧 hú 光灯,所以特别亮,不像手电筒里是一个小电珠,懂吗?」
小问号和小天真,满意地微笑了。



【探照灯】 tàn zhào dēng  サーチライト
【灯泡】 dēng pào  電球
【弧光灯】 hú guāng dēng  アーク灯
【电珠】 diàn zhū  豆電球



电灯为什么会亮?  

小天真刚坐下来,抢先说:「老爷爷,我们有许多问题……」
小问号忙拦阻 lán zǔ 他:「小天真,老爷爷刚做完实验回来,怪辛苦的,让他休息一下嘛。你真是的——」
动脑筋爷爷笑了:「你们的问题,我请电视机来回答。」
电视开始,第一个故事是:白炽 chì 灯和瓷 cí 孩子。
天黑了,瓷孩子仍在看书。白炽灯着急地说:「快把灯开亮,不然嘛,你眼睛会损坏的。」
它一拉开关,屋里立刻亮了。白炽灯说:「你看书时间长了,歇 xiē 一歇吧!」

瓷孩子应了声「嗯」,问:「你怎么会亮的?」
「我有灯泡和灯头。开关一拉,电流通了,就亮啦!」
「你的灯泡里是什么东西?」
「灯泡里的细丝,叫钨 wū 丝。钨是金属中的硬汉子……」
「这是怎么回事?」瓷孩子打断它的话。

「钨丝弯曲地缠绕 chán rào 在一起,电流把它烧得热呼呼的,热到 2000℃,就发出白亮的光。」
「钨丝会烧断吗?」
「别担心,钨很耐热,要烧到 3400℃才熔化呢。」
瓷孩子又问:「那日光灯怎么会亮的?」
「日光灯是气体放电发光,跟白炽灯发光的道理不同;但要接通电后发光,却又是一样的。」



【白炽灯】 bái chì dēng    白熱灯
【瓷】 cí    陶器
【灯头】 dēng tóu    ソケット
【钨丝】 wū sī   タングステン線
【硬汉子】 yìng hàn zi    硬骨漢
【日光灯】 rì guāng dēng   蛍光灯



电熨斗为什么会发热?  

翻领衫在衣架上等着熨斗给它打扮。等得都焦急了。
海魂衫让熨斗来回烫着,冒出一阵阵水汽。一会儿,它就给熨得平平整整的。
翻领衫睁大眼睛问:「熨斗很烫吧?」
「别害怕,」熨斗说,「我不会烫痛你的。」
「熨斗公公,你为什么这样热?」翻领衫不安地问。

「我长着一根长辫子,肚里有一圈一圈的电热丝。通了电,电热丝发热,我也热了。」
「熨斗公公,你究竟多热呀?」涤棉衬衫问。
「熨涤棉 120℃、厚大衣要热到 180℃呢!」
尼龙弹力衫吓了一跳:「熨斗公公,这可吃不消,我的皮肤要烧焦的。」
「请放心。」熨斗和蔼ǎi地说。「我的体温,可以随时调节。
尼龙怕热,熨时我会把温度降低到 70~80℃。」
翻领衫跳出衣架,高兴地说:「熨斗公公,请给我烫吧!」



【电熨斗】 diàn yùn dǒu   アイロン
【翻领衫】 fān lǐng shān   開襟シャツ
【海魂衫】 hǎi hún shān   水兵シャツ
【电热丝】 diàn rè sī    電熱線
【涤棉衬衫】 dí mián chèn shān   ポリエステルのシャツ
【尼龙弹力衫】 ní lóng tán lì shān    ナイロンのシャツ
【吃不消】 chī bù xiāo   堪えられない



电扇为什么会转动?  

夏天,天气很热。电扇晃动着脑袋,吹起一阵阵凉风。
小布熊的双眼盯住电扇。
叶片说:「小布熊,这完全靠我叶片飞转,使得空气流动,风才能吹呢。」
电动机说:「叶片,别夸口!没有我,你就不能转动,还是我的本领大!」
小布熊瞧着它们。叶片接在电动机的轴 zhóu 上,轴转叶片也转起来。
一会儿,没风了,它惊奇地问:「咦,电动机,你怎么不转啦?」
从墙上传来一个声音:「它转不动了。没有我,电动机没法转动。」

「你是谁?」小布熊说。
「我叫电。电动机要靠电才能转。刚才你不小心踩在电线上,把插头松落了。
电断了,电动机转不起来,叶片当然也停啦。」
「电,还是你的本领最大!」小布熊说。
「不,一个人的本领是不大的,但几个人团结一起,本领就大了。
电扇会吹风,是靠电、电动机和叶片合作,缺少谁都不行啊!」



【电扇】 diàn shàn   扇風機
【小布熊】 xiǎo bù xióng   熊のぬいぐるみ
【叶片】 yè piàn   羽根
【电动机】 diàn dòng jī   モーター
【轴】 zhóu   軸
【插头】 chā tóu   プラグ
【松落】 sōng luò   はずれる
【转不起来】 zhuàn bù qǐ lái    回転できなくなる (力を発揮できない)
<用例> 空调不起作用了。エアコンが効かなくなった。 



筷子插在有水的玻璃杯里,为什么像是断了?  

白天,房间里没有人。小木鸭呷 gā 呷惊叫:「啊哟,筷子断了!」
水叫鸟一看,真的,插在玻璃杯里筷子断了。
它把筷子从水里叼出来,怀疑地说:「筷子没有断呀!」
「嘻嘻!」随着清脆的声音,从太阳光里跳出一个胖娃娃,说:
「我叫光娃娃,玻璃杯里的筷子断了,是我变的戏法。」
「你会变戏法,变给我们看看。」小木鸭欢叫起来。

光娃娃说声「好」。一眨眼,从关着的玻璃窗里钻进来,看得大家出了神。
它说:「我碰上透明的东西,像玻璃呀,水呀,空气呀,就能够进进出出。
要是透明的东西质地均匀,我就笔直的前进;碰到另一种透明的东西,我才改变方向。」
说着,它突然出现在玻璃杯的水里,慢慢往上爬着。一接触空气,转了弯。
水叫鸟说:「怎么转弯啦?」
光娃娃微笑地说:「我在水里走得慢,空气里走得快。到了空气和水交界的地方,就转弯了。
筷子插在水里,所以好像是断了。」



【水叫鸟】 shuǐ jiào niǎo    おもちゃの水鳥
【质地 zhì dì   材質(某种材料结构的性质)
【转弯】 zhuǎn wān   方向を変える。曲がる



铁为什么会生锈?  

小天真的铁皮文具盒,不知道怎么会锈的。动脑筋爷爷讲了一个故事:
有一天,课间休息时候,课桌上发出轻微的谈话声:
「塑料盒,你穿的花衣服,图案美,小红又挺爱护你。我却是遍体伤疤,浑身发痛……」
「铁皮盒,看你身上长满疙瘩 gē da,怎么会受伤的?」
「我的衣服本来很美丽,小波也关心我。可日子一久,他拿小刀再我身上乱划……」
「小波不爱惜你的花衣服,这不好!」

「衣服划破倒不怕。空气里的氧,专爱捣乱。铁碰到氧就生锈,铁皮会一层一层地剥落 bō luò。」
「铁皮盒,你害的病不轻,要赶快医治呀!」
上课铃响了,它俩立刻静下来。
午饭后,小红带了砂皮和磁漆,到学校里来。

他先刮掉铁皮盒上的锈,擦得光洁晶亮,再慢慢地涂上磁漆。
铁皮文具盒换上花衣服,马上又鲜艳,又美丽。
它浑身轻松,感激地看着小红说:「谢谢你!」可惜铁皮盒的声音太轻,小红听不见呢!
小天真听完故事,涨红了脸说:「小波就是我呀!」



【铁皮文具盒】 tiě pí wén jù hé   ブリキの筆箱
【塑料盒】 sù liào hé    プラスチックの筆箱
【遍体伤疤】 biàn tǐ shāng bā   全身傷跡だらけ 「遍」(到处,全面)
【砂皮】 shā pí   紙やすり
【磁漆】 cí qī    ラッカー



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【口語訳】


ポットのお湯は、どうして冷めにくいの?
お湯が沸きました。小問は、沸騰したお湯を空のポットに注ぎます。
小問は、突然何かを思いついたように言いました。「不思議ねえ。ポットの中のお湯はどうして冷めないのかしら?」
「冷めないことはないよ。『冷めにくい』と言うべきだね。」先生は、小問の間違いを正してくれました。
「小真、どういう訳だか分かるかい?」
小真が言いました。「ポットの口は小さいから、コルクで栓をしてしまえば、熱が逃げ出しにくくなるよ。」
「そう、その通り!」先生は、嬉しそうに言いました。「でも君が言ったのは、理由の中の一つだけだ。」
先生は、空のポットから竹でできたカバーを外し、中から魔法のガラス瓶を取り出して、二人に見せました。
小真はビンの口に触ってみて言いました。「このガラス、ずい分とぶ厚いんだね!」
「このガラスは二重になってるんだ。」先生は笑って言いました。「中は空洞なんだよ!」
小問が言いました。「先生、空気は熱を伝えにくいんだものね。道理でポットの中のお湯が冷めにくいわけだわ!」
先生が言いました。「それも一つの理由だよ。でも魔法瓶の中は、さらに空気を抜いて真空にしてあるんだ。
そうすると、空気よりももっと熱を伝えにくくなるんだよ。」
小真は、しゃがみ込んで言いました。「魔法瓶の表面でキラキラ光ってるのはなあに、先生?」
「ガラスの上に薄く銀が塗ってあるんだ。
その銀の層が魔法瓶の中から出ようとする熱を鏡のように反射して、中に戻してしまう。
これもポットの中のお湯が冷めにくい理由だよ。」



鏡はどうして物を映すことができるの?
小真は小さな橋の上に立って、下を眺めました。小川には青く澄んだ水が、さらさらと流れています。
川面には、三人の影と川べりの低い木が映っています。小真は、喜んで言いました。「小問、小川ってまるで鏡みたいだね。」
明白先生が言います。「そうとも、川の水は空の上の雲も映すし、岸辺の木々や人も映す。一枚の大きな鏡のようだね。」
小問は、じっくり見てから言いました。「この大きな鏡は、どうして本物の鏡みたいにはっきり映らないの?」
先生が言いました。「鏡はガラスでできているから、表面が滑らかで、はっきり映る。
表面に光がぶつかるとそのまま真っすぐに反射するから、鏡は物を映し出すんだよ。
川の水はガラスほど表面が滑らかではないから、映った物も鏡ほどくっきりとは見えないよ。」
「鏡の裏には、薄く銀が塗ってあるって聞いたことがあるけど、本当?」小問が、続けて尋ねました。
「そうだよ、光がもっとよく反射するようになるんだ。分かったかい?」先生が言いました。
三人は部屋に帰ってきました。小真は鏡を持ち上げて、長い間ぼんやりと眺めていましたが、やがてうんうんと頷いていました。



どうして電灯のヒモを引っ張ると電気がつくの?
どうしてもう一度引っ張ると消えるの?
太陽が山の後ろに隠れ、部屋の中は暗くなってきました。
明白先生がスイッチのひもを引っ張ると、「カチッ」と音がして、電灯が点きました。
小問は明るい電灯の光を見て、ぽかんとしました。小問は考えに考えて、先生が座るのも待ちきれずに聞きました。
「先生、どうして電灯のヒモを引っ張ると電気がつくの?どうしてもう一度引っ張ると消えるの?」
先生は少し考えて、言いました。「わしら三人が川の向こう岸に行きたい時、橋が架かってなかったら行けると思うかい?」
小問と小真は、声をそろえて言いました。「行けない!」
「橋を架けたら、行けるかな?」
「うん、もちろん行ける。橋を渡っていけばいいんだもの。」
「そうだ、二人とも、よく答えられたね。電灯は、電気によって明るくなる。
発電所から送られる電気は、長い道のりを通って家までやってくる。
電気の通る道は、つまり電線だ。家に着いたら、先ずスイッチを通らないと電灯を点けることはできない。」
小真は急いで尋ねます。「スイッチが、川にかかった橋みたいなもの?」
「その通り。スイッチは橋のようなもので、電線は道だ。
スイッチを入れると、途切れていた道に橋が架かって道がつながり、電気はそこを通って電球の中に入っていける。
電気は電球の中のフィラメントを発熱させて、光を放つんだ。
スイッチを切ると、橋は取り外されて道がなくなり、電気は渡っていけない。だから消えるんだよ!」



どうして感電するの?
小真が、濡れた雑巾を持ってテーブルの上に跳び乗りました。
小問が大声を出します。「何するの?」
小真は、電灯の笠に埃がついていたので、拭こうとしていたのです。
明白先生が、急いで言いました。「待ちなさい!そんなことしたら感電しちゃうよ。」
そう言うと、毛バタキでほこりを払いました。小真は、顔を赤くしてテーブルから跳び下りました。
小問が尋ねます。「感電ってどういうこと?」
先生は二人を連れて実験室へ行き、電線をネズミの脚に縛り付けました。
スイッチを入れると、ネズミの体に電気が通りました。
ネズミは見る間に全身を震わせ、呼吸が激しくなったかと思うと、あっと言う間に倒れて死んでしまいました。
「感電って怖いね。」小真が言いました。「でも、濡れた雑巾で電灯の笠を拭くと、どうして感電しやすいの?」
「濡れたものは電気を通すから、濡れた布で笠を拭くと、きちんと覆われてない電線に触ってしまうかもしれない。
そうすると感電する危険があるよ。」
小真が言いました。「先生、じゃあ濡れた手で電線や電球のソケットに触るのもダメだね。」
「その通り!」
小問が言いました。「濡れた手でスイッチやコンセントに触るのもダメね。」
「そうとも、その通り。」



サーチライトや懐中電灯の光は、どうして遠くまで明るく照らせるの?
小問たちが、もう家に帰る時間です。明白先生は懐中電灯を取り出しました。
小真が受け取ってスイッチを入れると、懐中電灯から光の柱が放射され、遠くまで明るく照らします。
小問が、どうして懐中電灯の光はこんなに遠くまで明るく照らせるのか尋ねると、先生はお話をしてくれました。
ある晩、電灯さんが丁度休んでいるところへ、懐中電灯くんがやってきました。
うわあ――懐中電灯の光が遠くまで明るいので、電灯さんはすっかり驚いてしまいました!
電灯さんが言いました。「おーい、ちびくん、君の名前は――?」
「懐中電灯さ!」
「君の光は遠くまで明るく照らすね。」電灯さんが言いました。
「君ってすごいや!教えておくれ、どうしてそんなに遠くまで明るく照らせるんだい?」
懐中電灯くんが、頭の一番上の部分を持ち上げると、厚いガラスがはずれました。
さらに上の部分を回すと、今度は「小さなお椀」がはずれました。
ピカピカした「お椀」です。すると、懐中電灯くんの光はそれほど明るくなくなりました。
懐中電灯くんは笑って言いました。「このお椀のようなものは、凹面鏡(おうめんきょう)というんだ。
これが、ぼくの光を一か所に集めて、明るく遠くまで届くようにしてくれるんだよ。」
電灯さんは、懐中電灯くんにお礼を言いました。「おかげでいろいろ分かったよ!」
先生はここまで話すと、窓の外の空を指して言いました。「見てごらん!」
明るい光の柱が、何本も西や東に行ったり来たりしています。分散したり、一点に集合したり、祖国の空を見回ってくれています。
小問が言いました。「先生、サーチライトも懐中電灯と同じで、凹面鏡があるから明るく遠くまで照らせるの?」
「そうとも!」先生は言いました。「でもサーチライトには、アーク灯が使われていて、特に明るいんだ。
小さな電球が1つしかついていない懐中電灯とは全然違う。分かるかい?」
小問と小真は、満足そうに、にっこり笑いました。




電灯はどうして明るいの?
小真は座るやいなや、先を争って言いました。「先生、ぼくたち質問がいっぱいあるんだ……」
小問が慌てて遮りました。「小真、先生は実験が終わって帰って来たばかりよ。
とっても疲れてるんだから、休ませてあげなくちゃ。まったく、小真ったら――」
明白先生は笑いました。「君たちの質問は、わしの代わりにテレビに答えてもらうとしよう。」
テレビが始まりました。最初の物語はこれです。「白熱灯と陶器のお人形」
日が暮れたのに、陶器のお人形はまだ本を読んでいます。白熱灯が慌てて言いました。「早く電気を点けなきゃ、目が悪くなっちゃうよ。」
スイッチをひっぱると、部屋の中はすぐに明るくなりました。白熱灯が言います。「もう長いこと本を読んでるけど、少し休んだら!」
陶器のお人形は「うん」と答えて、尋ねました。「あなたはどうして明るくなれるの?」
「ぼくには電球とソケットがついている。スイッチを引っ張ると、電気が流れて、明るくなるんだ!」
「電球の中には何があるの?」
「電球の中には細い線があって、タングステン線というんだ。タングステンは金属の中でも骨のあるヤツでね……」
「それってどういうこと?」陶器のお人形が、話の途中で言いました。
「タングステン線は、くるくる絡み合ってひとまとまりになっている。電流であつーく熱せられて、2000℃になると白く明るい光を放つんだ。」
「タングステン線は、焼き切れたりしないの?」
「心配いらない。タングステンはとても熱に強くて、3400℃にならないと溶けないんだよ。」
陶器のお人形は、さらに尋ねます。「じゃあ蛍光灯は、どうして明るくなるの?」
「蛍光灯は、ガスへの放電によって光を放つ。白熱灯が光を放つ仕組みとは違うんだ。
でも電気が流れると光を放つという点では、同じなんだよ。」



アイロンはどうして熱くなるの?
襟付きのシャツが、ハンガーの上でじりじりしていました。アイロンにかっこよく仕上げてもらうのを待っているのです。
アイロンはマリンシャツの上を行ったり来たり。その度に湯気を立てています。
しばらくすると、シャツのシワはピンときれいに伸びました。
襟付きシャツは目を見開いて尋ねました。「アイロンって熱いんでしょう?」
「大丈夫」アイロンは言いました。「君にやけどなんかさせないよ。」
「アイロン先生、あなたはどうしてそんなに熱いの?」シャツは不安そうに尋ねました。
「私には、長いお下げがついていて、お腹の中はぐるぐる巻きの電熱線が入ってんだ。
電気が通ると電熱線が熱くなって、私も熱くなるのさ。」
「アイロン先生って、一体どのくらい熱いの?」ポリエステル混紡のシャツが聞きました。
「混紡シャツのシワを伸ばすなら120℃、分厚いコートなら180℃まで熱くなるぞ!」
ナイロンシャツがびっくりして言いました。「アイロン先生、私には耐えられないわ。お肌が焼け焦げちゃう。」
「心配いらないよ。」アイロンは優しく言いました。「私の体温はいつでも調節できるんだ。
ナイロンは熱に弱いから、アイロンをかける時は温度を70~80℃に下げてあげるよ。」
襟付きシャツはハンガーから跳び下りると、喜んで言いました。「アイロン先生、ぼくのシワを伸ばしてよ!」



扇風機はどうして回るの?
夏になり、とても暑くなりました。扇風機は頭を振って、次々と涼しい風を吹かせます。
ぬいぐるみの熊ちゃんの2つの目が、扇風機を見つめています。
「くまちゃん、これは全部、私の羽根がびゅんびゅん回るからなんだよ。
こうやって空気を流れさせているから、風が吹くんだ。」扇風機の羽根が言いました。
「羽根さん、自慢はよしなよ!ぼくがいなければ、君は回転できないんだから、やっぱりぼくのほうがすごいんだ!」
モーターが言いました。
くまちゃんは彼らをじっと見ていました。羽根はモーターの軸の上に付いていて、軸が回ると羽根も回ります。
しばらくすると、風が止みました。くまちゃんは驚いて尋ねました。「あれ、モーターさん、どうして回らなくなったの?」
壁のほうから声が聞こえてきました。「回れなくなったんだよ。私がいなければ、モーターも回れないのさ。」
「あなたは誰?」くまちゃんが聞きました。
「私は、電気だ。モーターは電気があってこそ、回ることができる。
さっき、君がうっかり電線を踏んで、プラグをはずしてしまったんだ。
電気が停まると、モーターは回れなくなって、羽根も止まってしまうんだよ。」
「電気さん、やっぱり一番すごいのはあなただね!」くまちゃんは言いました。
「いいや、1人の力など大したことはない。でも何人かで一致協力すれば、すごいことができるんだ。
扇風機が風を吹かせられるのは、電気の力があり、モーターと羽根が協力するからだ。誰が欠けてもダメなんだよ!」




おはしを水の入ったコップに入れると、どうして折れたように見えるの?
昼間、家の中には誰もいません。木でできた小さなアヒルが、ガーガーと驚いて叫びました。
「うわあ、おはしが折れちゃった!」
おもちゃの水鳥が見ると、本当です、ガラスのコップに立ててあったおはしが折れています。
水鳥は、おはしをくわえて水の中から取り出すと、不思議そうに言いました。「折れてないよ!」
「あはは!」よく響く声と同時に、太陽の光の中から跳び出してきたのは、ぷっくりとしたお人形の子供です。
「私は光の精よ。コップの中のおはしが折れ曲がっていたのは、私の手品だったのよ。」
「手品ができるの? やってみせておくれよ。」アヒルは、はしゃいで言いました。
光の精は「いいわよ」と言うと、あっという間に閉じられたガラス窓を通り抜けて入って来ました。
みんなが呆気にとられていると、光の精は言いました。
「ガラスとか、水とか、空気とか、透明のものなら、私は自由に出入りできるのよ。
その透明なものがムラなく同じ材質でできていたら、まっすぐに前に進めるの。
また別の透明なものにぶつかって、方向を変えるまではね。」
そう言うと、光の精は突然コップの水の中に現れ、ゆっくり上へ上がってきました。そして空気に触れると、方向を変えました。
水鳥が言いました。「どうして曲がったの?」
光の精はにっこりして言いました。「私は、水の中では進むのが遅いけど、空気の中では速く進むの。
だから、空気と水の接するところまで行くと曲がってしまうのよ。
おはしが水の中に立ててあると、折れたように見えるのはそのためなの。」



鉄はどうしてサビるの?
小真の筆箱は鉄でできていますが、どうしてだかサビてしまいます。明白先生が、こんなお話をしてくれました。
授業の合間の休み時間、机の上からヒソヒソ話が聞えてきました。
「プラスチックの筆箱さん、君の衣装はデザインも素敵だし、持ち主の紅ちゃんも君をとっても大事にしてる。
ところがぼくときたら体中がかさぶただらけで、どこもかしこも痛いんだ……」
「鉄の筆箱さん、本当に体中デコボコじゃないの、どうしてそんなに怪我をしたの?」
「ぼくの衣装は元々とてもきれいだったんだよ。持ち主の波くんも大切にしてくれていた。
でも、しばらくすると、小刀でぼくの身体をあちこちやたら傷つけるようになったんだ……」
「波くんったら、あなたのきれいな衣装を粗末にしたりして、良くないわ!」
「衣装が破れてしまうのは別に構わないけど、空気の中にいる酸素が、やっかいばかり起こすんだ。
鉄が酸素に触れるとサビてしまって、表面が一枚一枚剥がれ落ちるんだよ。」
「鉄の筆箱さん、あなたの病気は相当重いわ。すぐに治療してもらわなくちゃ。」
授業の始まりのベルがなり、筆箱たちはすぐに静かになりました。
お昼ご飯のあと、紅ちゃんが紙ヤスリとエナメル塗料を持って、学校にやってきました。
まず鉄の筆箱のサビをこすって落とし、ピカピカに磨き上げました。そして、ゆっくりと塗料を塗りました。
鉄の筆箱がきれいな洋服に着替えると、みるみるまた色鮮やかで美しくなりました。
鉄の筆箱は体がすっきり軽くなり、感謝を込めて紅ちゃんを見つめながら言いました。
「ありがとう!」残念ながら、筆箱の声は小さ過ぎて、紅ちゃんには聞こえませんでした。
小真はお話を聞き終ると、顔を赤くして言いました。「波くんってぼくのことだ!」