4月5日    ロンギヌスの槍   (Lance of Longinus)    春夏秋冬
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ローマ帝国の百卒長ロンギヌスがイエスの死を確認するためにその脇腹を突いたとされる槍。
ロンギヌスは盲目で、イエスの脇腹を槍で刺した際にイエスの血が眼に入り、視力を取り戻したという。

この事から彼は改心、その後洗礼を受けたといわれる。
その後、ロンギヌスは殉教者として崇敬され、バチカンのサン・ピエトロ大聖堂 (St. Peter's Basilica) には
槍とともに「ロンギヌス像」が飾られている。

この槍には「所有するものに世界を制する力を与える」との伝承があり、八世紀の西ローマ皇帝カール一世 (Charles I) は、
槍を手にしてから連戦連勝を重ねたとされる。
しかし、あるとき槍をライン河に落としてしまい、直後に死亡したといわれる。

またアドルフ・ヒトラーもウィーンで槍の霊感を受け、世界征服の野心を抱いたとされている。
彼は1938年、オーストリアを併合、ハプスブルク家が所有していたロンギヌスの槍を奪取した後、
ポーランドに侵攻し、第二次世界大戦の口火を切って落とした。

その後ヒトラーは快進撃を続けるが、1945年4月、アメリカ軍がニュルンベルク (Nurnberg) の教会に保管されていたロンギヌスの槍を奪還。
聖槍を失ったヒトラーは、それからまもなく拳銃で自決している。

ロンギヌスの槍は、現在上記のサン・ピエトロ大聖堂に保管されているといわれているが公開はされていない。

      (The Concise Oxford Companion to English Literature,edited by Dinah Birch and Katy Hooper)

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