12月19日  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花  1980年 (昭和55年)         邦画名作選

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沖縄にいる病床のリリー(浅丘ルリ子)から、死ぬ前に一目寅さんに逢いたいという手紙が。

寅はさっそく苦手な飛行機に乗って沖縄へ駆けつける。大粒の涙をこぼして喜ぶリリー。

そして二人の同棲生活が始まった。だがその楽しいひとときも長くは続かなかった。



シリーズ第二十五作目。沖縄でリリーを看病する寅次郎。やがて元気になったリリーは、

寅さんと一緒になってもよいと思い始める。だがとたんに及び腰になる寅次郎だった。



                    



「お金が無くなったから働こうと思うの」リリーがつぶやく。

「オレが食わしてやるよ」と、応じる寅次郎。

「いやだわ。男に食わしてもらうなんてまっぴら」

「水臭いこと言うなよ。おまえとオレの仲じゃないか」

「でも夫婦じゃないわ。あんたと私が夫婦だったら別よ」


あくまで寅次郎との結婚にこだわるリリー。

今度こそと寅次郎のプロポーズを待っているが、寅次郎に心境の変化はやってこない。


「お互い夫婦って柄じゃないだろ」寅次郎は取りあわない。

「あんたは女の気持ちなんかわからないのね」


売り言葉に買い言葉の二人の喧嘩は、お互いの愛情の発露のようでもある。

でも肝心の話になると照れてしまい、流れてしまうのであった。


 
 
  制作 松竹

  監督 山田洋次
           
  配役   車寅次郎    渥美清           車つね    三崎千恵子          リリー   浅丘ルリ子
      さくら   倍賞千恵子         諏訪博    前田吟         
      車竜造    下条正巳          諏訪満男    中村はやと         

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