十三の眼      1947年 (昭和22年)    邦画名作選                 
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深夜警戒中の二人の刑事が殺されるという事件が発生する。

その一人が私立探偵・藤村大造の恩人、松川刑事であった。

葬儀に参列した藤村は、犯人逮捕を誓う。

彼は、現場に書き残された血文字から、あるキャバレーが怪しいと睨む。

藤村はキャバレーに乗りこみ、怪しい人物をさぐろうとするが…。



比佐芳武脚本、松田定次監督、片岡千恵蔵主演の「多羅尾伴内シリーズ」第二作目。


戦後、GHQの「チャンバラ禁止令」により、時代劇が作れない時期があった。

そこで急遽、剣劇をピストルの銃撃戦に置き換えた現代活劇が製作されたのである。


多羅尾伴内こと藤村大造は、変装の得意な私立探偵である。

彼は、冴えない人物に扮して事件の現場に入り込み、最後の最後にスーツ姿に身を包み、
二丁拳銃で悪党たちを倒し、難事件を見事に解決するいう毎回のストーリーとなっている。


苦しい戦後復興の最中、多くの観客はその理屈ぬきの痛快さを歓迎し、映画は大ヒット。

1951年(昭和26年)GHQの占領が終わってからも、千恵蔵の当たり役としてシリーズは続き、
1960年(昭和35年)まで、11作品におよぶ人気映画シリーズとなった。




 

  製作  大映

  監督  松田定次

  配役    藤村大造 片岡千恵蔵 長島ルリ 奈良光枝
      戸川タマキ 喜多川千鶴 小柳ミチ 美奈川麗子
      飯島まゆみ    由利みさを              清島了助    斉藤達雄 
      松川刑事 葛木香一 伊勢川小鉄 村田宏壽

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