銀座二十四帖 1955年(昭和30年) 邦画名作選
和歌子は幼い頃、五郎という画家に少女像を描いてもらった。
画家との再会を夢見る彼女は、その絵を銀座の画廊に持ち込んだ。
やがて花屋のコニイが、絵を描いた人を知っていると申し出る…。
「週間朝日」に連載された井上友一郎の同名小説を川島雄三監督が映画化したもの。
銀座を舞台に、少女像を描いた画家の正体をめぐってシリアスなドラマが展開する。
「当時の銀座の風俗を活写した都会派ドラマ」と川島監督が語ったように、昭和三十年当時の
銀座界隈の風景がふんだんに映し出されている。
夜の銀座のさまざまなネオンがとらえられ、当時の銀座が活気を見せている姿がよくわかる。
銀座二十四帖とは、銀座八丁に、西銀座と東銀座を加えて二十四丁に拡大された銀座をさす。
みゆき通りには、おしゃれな洋裁店や喫茶店が並び、あちこちで銀座復興が行なわれている。
本作品は、この新しく町並みが整備されつつある銀座でロケされた、銀座讃歌でもある。
製作 日活
監督 川島雄三 原作 井上友一郎