出雲の阿国   1973年(昭和48年)       ドラマ傑作選

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原作は、有吉佐和子の長編。テレビ時代劇としては珍しい素材だが、すでに新派と前進座で

舞台化されていた。

主人公の阿国は、出雲の貧しい孤児だったが、恵まれた才能と努力で日本各地に伝わる

「念仏踊り」を今日の歌舞伎の基本を築くまでに育て上げた。

天性の美ぼうと情熱的な踊りで人々を魅了した、阿国の半生を佐久間良子が熱演している。


物語の第一回は、阿国が出雲を出て大阪にのぼり、秀吉の側近・大村梅庵(進藤英太郎)に

認められるまでを描いている。



主な登場人物は、阿国の踊りの道化役としてあたたかく見守る伝介(緒形拳)、

美しい笛の音で阿国を魅了する三郎(林与一)、のちに阿国と夫婦になる三九郎(久富惟晴)、

阿国の最初の恋人、九蔵(財津一郎)など。


ドラマは、早大で古典芸能を専攻する郡司正勝教授に念仏踊りの時代考証を依頼するなど

キメの細かい重厚な作りとなっている。



(制作)NET(原作)有吉佐和子(脚本)大薮郁子

(配役)阿国(佐久間良子)伝介(緒形拳)三郎(林与一)三九郎(久富惟晴)九蔵(財津一郎)

大村梅庵(進藤英太郎)三右衛門(松本克平)加賀(長内美那子)


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