じゃがいも 1973年(昭和48年) ドラマ傑作選

三沢家は善吉(佐野浅夫)たみ子(森光子)夫婦と長男・雄一、長女・ひろ子の4人家族。
近くの浅草には善吉の父・修造(志村喬)が一人で暮らしている。
善吉は個人タクシーの運転手をしており、妻のたみ子は、内職でコロッケ屋を営んでいる。
店は小さいながらも結構繁盛している。
そんなある日、たみ子のもとに、一本の電話がかかる。
「どうしてもお会いしたいんです」という声の主は、忘れもしない春子(沢田亜矢子)
たみ子の胸に、23年前の辛い思い出がよみがえる。
当時、たみ子は、資産家の息子・孝太郎(池部良)のもとに嫁いで春子を産んだ。
が、家柄の違いから姑にいびられ、そのうえ孝太郎の浮気が発覚。
絶望したたみ子は、生後半年の春子を連れ、飛び降り自殺を図った。
その時、助けてくれたのが、今の夫・善吉の父・修造だったのだ。
春子は孝太郎の実家に引き取られていた。春子の突然の出現は、たみ子をはじめ、
周囲の人間に微妙な影を投げかけてゆくのだった…。
東京の下町・向島の一角にあるコロッケ屋を舞台に、家族の人間模様を描いたホームドラマ。
大ヒットドラマ「時間ですよ」に引き続き、向田邦子が脚本、森光子が主演をつとめている。
森光子のお母ちゃんとくれば、大概賑やかで、あったかーいホームドラマを期待するのだが、
本作では、かつての嫁ぎ先の家に置いて来た娘の春子から、23年ぶりに電話がかかってくる
という、出だしから波乱含みの展開になっている。
なお、その春子を演じた沢田亜矢子は、本作が女優としてのデビュー作となった。
(制作)NET(脚本)向田邦子
(主題歌)井上順「じゃがいも」 (作詞:山上路夫、作曲:山下毅雄)
(配役)三沢たみ子(森光子)三沢善吉(佐野浅夫)三沢雄次(三浦友和)三沢ひろ子(吉沢京子)
三沢修造(志村喬)野々宮春子(沢田亜矢子)野々宮孝太郎(池部良)渋沢米次郎(ハナ肇)
