6月15日 刑事物語2 りんごの詩
1983年(昭和58年)
邦画名作選
蟷螂拳の達人・片山刑事は、風貌は冴えないが人情と正義感溢れる熱血刑事である。
弘前署に赴任した片山は、札幌で起きた強盗事件の捜査に加わる事になった。
事件の手掛かりは、現場に残された一粒のりんごの種だった。
早速りんご試験場に種の栽培を依頼した片山は、やがて所員の忍と恋に落ちる。
だが、種から芽が出て双葉が開いた夜、研究室が襲われ忍は命を落とす。
犯人は北海道にいると睨んだ片山は札幌へ向かうが…。
本作は、武田鉄矢が主演・原作・脚本を担当した、人情刑事ドラマシリーズの第二弾。
青森県弘前市を舞台に、酒井和歌子を共演に迎え、シリーズ最高のヒット作となった。
金八先生として親しまれている武田鉄矢であるが、東宝の取材で、本作品誕生の経緯について語っている。
「金八先生シリーズ」の中で、自分の生徒が警察に補導されそうになるのを止めようとする場面があった。
その際、警官に突き飛ばされて、武田が惨めに転がるシーンがあり、長年わだかまりが残っていたらしい。
後に、東宝からアクション映画の誘いがあり、武田は「公認で人を殴れる」刑事役をやりたいと希望した。
当時流行していたカンフー映画に刺激され、主人公は、中国拳法の達人という設定が出来上がったという。
製作 東宝
監督 杉村六郎
配役
片山元
武田鉄矢
居酒屋女将
倍賞千恵子
室伏澄江
酒井和歌子
弘前中央署署長
金子信雄
室伏たけし
玉野叔史
結城刑事
三浦洋一
石戸谷忍
園みどり
札幌中央署警部補
松村達雄