仔犬のワルツ 2004年(平成16年) ドラマ傑作選

桜木葉音(安倍なつみ)は、湖畔のホテルでマッサージ師をしている盲目の少女。
チップを貯金し、近くのペットショップで、売れ残りの子犬と戯れるのが唯一の楽しみ。
たまに、養護施設に入り込んでは、1度耳にした曲をピアノで完ぺきに弾きこなす。
一方、舞台は移って、都内の名門音楽大学。
学長の水無月奏太郎(竜雷太)は、18年前、天才ピアニストの息子を事故で失った。
あるとき彼は「才能のある人間を見つけた者を後継者にする」と宣言。
5人の子供はライバル心むき出しに争っていく。
そんな最中、元孤児で養子になった水無月芯也(西島秀俊)は葉音の存在を知る…。
原作は野島伸司。ドラマは、稀有なピアノの才能を持つ盲目の少女・葉音が、音楽大の
後継者のひとりである芯也に出会ったことから、後継者争いに巻き込まれていく。
後継者候補たちは、それぞれ代理の生徒を立て、ピアノの腕を競い合うのだが、そこには
学長の遺産相続も絡んでいて、熾烈な争いが展開される。
このピアノの腕比べだが、ピアノの音色でバラのつぼみを咲かせるとか、刑務所の囚人の
人気投票で勝敗を決めるとか、演奏の技術よりも超能力を競うような内容であった。
その荒唐無稽なストーリー展開は、子供のころ見た漫画の実写ものといった雰囲気があり、
視聴者は「こんなの、ありえねー」と思いながらも、ついストーリーに引き込まれてしまう。
また野島作品の真骨頂は最終回にあるといわれるが、衝撃のラストシーンも語り草となった。
(制作)日本テレビ(原作)野島伸司(脚本)吉野万理子
(主題歌)安倍なつみ「だって 生きてかなくちゃ」(作詞作曲:つんく)
(配役)桜木葉音(安倍なつみ)水無月芯也(西島秀俊)水無月奏太郎(竜雷太)水無月千世(赤座美代子)
水無月器一(風間トオル)水無月譜三彦(岡本健一)水無月律子(杉浦幸)水無月唱吾(塚地武雅)
ノッティー(市原隼人)宝生光(加藤夏希)志賀知樹(忍成修吾)森詩乃(近野成美)鴻池聖香(松下奈緒)
片岡久枝(酒井和歌子)志賀華子(小柳ルミ子)倉田房雄(小林桂樹)小暮雅夫(谷啓)今井勝之(山寺宏一)

(グロリア〜希望の光)