社長繁盛記    1968年(昭和43年)       邦画名作選

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高山物産社長の高山はある日、妻の父伝之助に説教される。

社長をはじめ、会社の重役たちがすっかり老化しているというのだ。

高山社長は早速、社内の若返り策を推進することにした。


高山はまず、若返りには浮気が必要と、美人マダム秋子と浮気旅行を画策する。

一方、社内では若返り策の一環として、社員の体力テストを開催することにした。
だがハッスルし過ぎた高山は、腰痛でダウン。

結局、浮気はまたしても未遂に終わってしまうのだった。



笠原良三が脚本、松林宗恵が森繁久彌主演で映画化した「社長シリーズ」第28作。

恐妻家で浮気者の社長と、堅物の重役たちが繰り広げるドタバタ人情喜劇である。


当時はまさに高度成長期、金回りの良い時代であり、サラリーマンは花形の職業だった。
会社の経費で飲み食いしたり、行かなくても良いような地方出張も楽しめたのである。

出張先の顧客の接待では、宴会の陽気なお祭り騒ぎが定番のシーンとなっており、
そこにはまさしく当時の日本の明るく浮き浮きした気分が濃密に現れている。

映画は、一億中流時代の庶民の願望を叶える演出が受け、東宝のドル箱シリーズとなり、
1956年の「へそくり社長」から、15年間にわたり、合計33作が公開されたのである。




  製作  東宝

  監督  松林宗恵

  配役    高山圭太郎 森繁久彌 第一営業部長 小林桂樹 中川めぐみ 酒井和歌子
      妻 厚子 久慈あさみ 妻 本庄夏代 司葉子 中川はるみ 岡田可愛
      父 伝之助    宮口精二        第二営業部長    谷啓        マダム秋子    浜木綿子 
      田中秘書    黒沢年男        香港バイヤー    小沢昭一        芸者小花    沢井桂子 
      総務部長 加東大介 藤川社長 中村伸郎

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