歌行燈 1960年(昭和35年) 邦画名作選
能楽の名手・喜多八は、盲目の謡曲師・宗山の芸を侮辱し、彼を死に至らしめてしまう。
喜多八は宗山の娘・お袖に心奪われるが、事の真相を知った父から破門され放浪の日々を送る。
芸妓に身を落としたお袖はある日、地廻りに叩きつけられる青年を助けた。
それは喜多八の変わり果てた姿だった。
父の恨みも忘れ介抱するお袖。いつしか二人の間には愛が芽生えるようになり…。
能楽家元の息子と盲目の謡曲師の娘が、運命の糸に操られながらも純愛を貫く姿を描く。
能の幽玄美の世界を描きあげた泉鏡花の名作を、巨匠・衣笠貞之助が見事に映像で再現。
宗山を自殺に追いやった若き能楽師・喜多八(市川雷蔵)は、父から破門され、流浪の日々を送る。
その旅先で、宗山の娘・お袖(山本)と再会する。仇同士と知りながらいつしか二人は心ひかれあう。
お袖が仕舞の稽古を求めると喜多八は喜んで引受ける。早暁の裏山で二人のきびしい稽古が続いた。
朝もやの森の中、喜多八がお袖に舞を仕込むシーン。その幻想的な美しさに、観る者は圧倒される。
製作 大映
監督 衣笠貞之助
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配役 |
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恩地喜多八 |
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市川雷蔵 |
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宗山 |
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荒木忍 |
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恩地源三郎 |
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柳永二郎 |
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おこい |
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角梨枝子 |
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お袖 |
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山本富士子 |
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倉吉 |
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上田吉二郎 |