2月5日  バッカスの弟子たち (3) プラトン (Platon)
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ソクラテスと出会わなかったならば、哲学者プラトンは生まれなかったと思われます。

プラトンは、名門の子弟として教育を受け、特に詩や小説に関心を持っていました。
そんな彼が二十歳の時に、六十歳のソクラテスと出会い、彼の言葉に感銘を受けたのです。

プラトンはこれまで書きためてきた詩作を焼き捨て、師ソクラテスに夢中になりました。
魂の転向とはこうした事を言うのでしょう。

「美とは何か」と問うソクラテスに、「美しい乙女」、「美しい景色」などと答えたのでは彼は満足しません。
彼が求めていたのは、「美しく見えている、美そのもの」であったのです。

こうした「美そのもの」は見る人、時間、場所、他との比較などによっても変わる事のない、永遠で絶対的な「美」なのです。
それをプラトンは「美のイデア」と呼ぶことになります。

イデアとは何かというと、例えば「バラの花」があるとしましょう。「美しいバラの花」です。
しかし、やがて時がたてばこれは枯れてしぼんで美しくなくなりますね。
そのときに「美しさ」というものは消えてしまったのか、ということなのです。

バラの花が枯れても、「美しさ」というものはどこかに存在しているのではないか、目の前に見える形で存在していなくても、どこかの世界に実在するもの、これをイデアといいます。

目の前に見えているこの世界、これを真実と考えず、別の世界に本当の実在、イデアの世界がある、プラトンはそう考えたのです。

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プラトンと ディオゲネス

ディオゲネスは、大学 「アカデミア」 に出入りしては、プラトンの授業は 「暇つぶし」 だと言っていた。

プラトンが 「イデア」 についての講義をして 「机というもの」 や 「杯というもの」 について論じていた時、
ディオゲネスは 「ぼくには机や杯は見えるけど 『机というもの』 とか 『杯というもの』 は見えないね」 と挑発した。

プラトンは 「それはもっともだ。君はそれを考察するだけの知性を持ち合わせていないのだからね」 と応じた。